新電元工業

新電元工業株式会社は、日本の電気機器メーカーであり、特に電源装置、電装装置、半導体製品、ソレノイド製品の製造販売において、業界で重要な役割を担っています。1949年に電元工業の半導体・整流器部門を継承する形で設立され、以来、半導体技術を基盤とした製品開発を積極的に進めてきました。設立当初から一貫して技術革新を追求し、電源技術の発展に大きく貢献しています。

主な事業内容

新電元工業は、多岐にわたる製品を製造しており、その主なものには以下のものがあります。

電源装置: 産業用から民生用まで、幅広い用途に対応した電源装置を開発・製造しています。特に、スイッチング電源技術においては、高い効率性と信頼性を誇り、様々な電子機器に不可欠なコンポーネントを提供しています。
電装装置: 自動車やその他の輸送機器に使用される電装装置を製造しています。これらの製品は、高い耐久性と性能が求められるため、長年の経験と技術力が活かされています。
半導体製品: シリコン整流素子、ダイオード、トランジスタといったパワー半導体製品の開発・製造を行っています。これらの半導体製品は、電源装置や電装装置の性能を大きく左右するため、新電元工業の技術力が重要となります。
ソレノイド製品: 電磁力を利用して機械的な動作を実現するソレノイド製品を製造しています。これらの製品は、様々な産業機械や自動化機器に組み込まれ、精密な制御を可能にしています。

沿革

新電元工業の歴史は、日本のエレクトロニクス産業の発展と深く関わっています。以下にその主な出来事をまとめます。

1949年: 電元工業の半導体・整流器部門を継承し、新電元工業として発足。
1958年: シリコン整流素子およびシリコン整流器の開発・販売を開始。これにより、半導体技術における先駆者としての地位を確立しました。
1965年: スイッチング方式安定化電源の開発・販売を開始。この技術は、現代の電子機器に不可欠な電源技術の基礎となりました。
1975年: 電界効果トランジスタの開発・販売を開始。より高性能な半導体製品の提供に貢献しました。
1979年: 高速整流素子の開発・販売を開始。より効率的な電源回路の実現に寄与しました。
1984年: エンジン発電機用AVRの開発・販売を開始。
1987年: インタフェース用パワーICおよびスイッチング電源用ハイブリッドICの開発・販売を開始。IC技術の進歩とともに製品の小型化、高機能化が進みました。
1993年: 共振型スイッチング電源およびモータドライバー用パワーICの開発・販売を開始。
2000年: 通信機器用DC/DCコンバータおよびデジタル家電用DC-DCコンバータの開発・販売を開始。デジタル機器の普及に伴い、これらの製品の需要が拡大しました。
2002年: 通信機器用DC/DCコンバータの更なる開発、および待機時消費電力削減タイプのスイッチング電源用ICの開発・販売を開始。環境意識の高まりとともに、省エネルギー技術への取り組みが強化されました。
2010年: LED故障対策用サイダック（双方向2端子サイリスタ）の開発・販売を開始。LED照明の普及を支える技術開発を行いました。

事業拠点

新電元工業は、国内外に複数の事業拠点を展開しています。

本社: 東京都千代田区に所在し、経営戦略や技術開発の中心となっています。
飯能工場: 埼玉県飯能市に位置し、主に製品の製造を行っています。
朝霞事業所: 埼玉県朝霞市に位置し、2021年4月に稼働を開始しました。

主なグループ会社

新電元工業は、グループ全体で事業を展開しており、以下の主要なグループ会社があります。

株式会社秋田新電元
株式会社東根新電元
株式会社岡部新電元
新電元デバイス販売株式会社
新電元スリーイー株式会社
新電元メカトロニクス株式会社
新電元熊本テクノリサーチ株式会社

これらのグループ会社は、それぞれの専門分野で新電元工業の事業を支え、グローバル市場での競争力を高めています。

関連情報

新電元工業に関連する情報として、以下のようなものがあります。

電源3社: オリジン、サンケン電気とともに、電源業界における主要な企業として知られています。
日立国際電気: 電気機器メーカーとして、新電元工業と協力関係にある企業です。

外部リンク

新電元工業の詳細については、以下の公式ウェブサイトをご覧ください。

新電元工業株式会社

もう一度検索