旗屋 (名古屋市)

旗屋（はたや）：名古屋市熱田区の歴史と文化が息づく町

旗屋は、愛知県名古屋市熱田区の南東部に位置する町名で、旗屋一丁目、旗屋二丁目、そして旗屋町から構成されています。この地は、古代からの歴史を持ち、その名の由来は機織りの技術者と深く関わっています。

地理

旗屋地区は熱田区の南東部に位置し、南は白鳥、北は尾頭町、東は五本松町、玉の井町、森後町、西は熱田西町に隣接しています。この地理的な位置関係は、旗屋地区が周辺地域と密接なつながりを持っていることを示しています。

歴史

旗屋の歴史は古く、その前身は愛知郡旗屋町（熱田旗屋町）です。明治時代には、上籏屋、中籏屋、下籏屋などの字が存在していました。町名の由来は、5世紀後半に呉から来た2人の織女のうち、1人が熱田神宮に留まったことに由来するとされており、「機屋」や「幡屋」が変化したと考えられています。

沿革

1878年（明治11年）12月28日：愛知郡熱田村の一部から旗屋町が成立。
1889年（明治22年）10月1日：町村制施行により、愛知郡熱田町大字旗屋となる。
1907年（明治40年）6月1日：名古屋市へ編入され、同市熱田旗屋町に改称。
1908年（明治41年）4月1日：行政区設置に伴い、南区所属となる。
1912年（大正元年）8月：熱田鮮魚運送株式会社が設立。
1937年（昭和12年）10月1日：行政区変更に伴い、熱田区所属となる。
1939年（昭和14年）12月15日：旗屋町に改称。
1980年（昭和55年）7月13日：一部が旗屋一～二丁目、白鳥一丁目、玉の井町となり、一部が五本松町、夜寒町、森後町に編入。
1981年（昭和56年）5月1日：一部が森後町に編入。
1981年（昭和56年）9月20日：一部が神宮一丁目、白鳥二丁目となる。
1980年（昭和55年）7月13日：熱田区熱田西町、尾頭町、旗屋町の各一部から旗屋一丁目が、熱田西町、白鳥町、旗屋町の各一部から旗屋二丁目が成立。

施設

旗屋地区には、歴史的な寺院や公共施設、公園などが点在しています。

旗屋一丁目

熱田神宮公園：地域住民の憩いの場として親しまれています。
寿琳寺：地域に根付いた寺院です。
青大悲寺：独特の歴史を持つ寺院です。
如来教大元：新興宗教の寺院で、釈迦牟尼仏像を本尊としています。
龍珠寺：臨済宗妙心寺派の寺院で、永正年間に建立されました。
憶念寺：「奇縁氷人石」が安置されており、迷い子のお知らせや情報伝達の場として使われていました。

旗屋二丁目

洗月院：歴史ある寺院です。
名古屋南公共職業安定所（ハローワーク名古屋南）：熱田区を含む広範囲の地域を管轄する職業紹介所です。
熱田区役所庁舎（旧）：1959年から2001年まで使用されていた旧庁舎です。
名古屋熱田神宮西郵便局：地域を支える郵便局です。

旗屋町

全隆寺：曹洞宗の寺院で、尾張国で初となる永平寺直末寺院として創建されました。
春養寺：「馬頭観世音菩薩」や「線刻地蔵尊」が安置されています。

史跡

断夫山古墳：東海地方最大級の前方後円墳で、熱田神宮公園内にあります。
お国歌舞伎興行伝承地：出雲阿国が歌舞伎興行を行った地とされ、名古屋歌舞伎の元になったとされています。

交通

鉄道：名古屋市営地下鉄名城線 熱田神宮西駅
道路：国道19号、国道22号（伏見通）

その他

郵便局：日本郵便の集配担当郵便局があります。

まとめ

旗屋地区は、古代から現代に至るまでの歴史が積み重なった地域であり、多くの寺院や史跡、公共施設が点在しています。その地名は機織りの技術者に由来し、地域住民の生活と文化を支える重要な場所となっています。

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