日暮吉延

日暮吉延

日暮吉延（ひぐらし よしのぶ）氏は、1962年11月24日生まれの日本の政治学者です。現在、帝京大学法学部教授として、日本政治外交史、国際関係論を専門に研究・教育活動に従事しています。特に東京裁判史の研究者として広く知られています。

学歴

1986年：立教大学法学部法学科卒業
1993年：立教大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程満期退学
2000年：学習院大学より博士（政治学）の学位を取得（論文テーマ：「東京裁判の国際関係：国際政治における権力と規範」）

職歴

1993年：鹿児島大学教養部専任講師
1994年：鹿児島大学教養部助教授
1997年：鹿児島大学法文学部助教授
2004年：鹿児島大学法文学部教授
2012年：帝京大学法学部教授（現在に至る）

鹿児島大学では、教養部から法文学部に移り、長年にわたり教鞭を執りました。2012年からは帝京大学に移籍し、現在に至ります。

研究内容

日暮氏の専門は、日本政治外交史と国際関係論ですが、その研究の中心は東京裁判史にあります。東京裁判を、単なる戦勝国による敗戦国への一方的な断罪として捉えるのではなく、国際政治における権力と規範の交錯という視点から分析しています。その研究は、東京裁判の再評価に大きな影響を与えています。

受賞歴

2003年：『東京裁判の国際関係』で2002年度吉田茂賞を受賞
2008年：『東京裁判』でサントリー学芸賞を受賞

これらの受賞は、日暮氏の研究の質の高さと社会的な影響力を示すものです。

著書

単著

『東京裁判の国際関係――国際政治における権力と規範』（木鐸社、2002年）
『東京裁判』（講談社［講談社現代新書］、2008年）

共著

（牛村圭）『東京裁判を正しく読む』（文藝春秋［文春新書］、2008年）

共著（部分執筆）

伊藤隆編『日本近代史の再構築』（山川出版社、1993年）
近代日本研究会編『年報・近代日本研究（16）　戦後外交の形成』（山川出版社、1994年）
五十嵐武士・北岡伸一編『＜争論＞東京裁判とは何だったのか』 （築地書館、1997年）

訳書

アーノルド・ブラックマン『東京裁判――もう一つのニュルンベルク』（時事通信社、1991年）
マヤ・トデスキーニ編『核時代に生きる私たち――広島・長崎から50年』（時事通信社、1995年）

監修

* ジョン・ルース『スガモ尋問調書』（読売新聞社、1995年）

日暮氏の著作は、東京裁判に関する理解を深める上で貴重な資料となっています。特に、『東京裁判』は、一般読者にもわかりやすいように書かれており、東京裁判に関心を持つ人々にとって入門書として最適です。

日暮吉延氏は、東京裁判史研究の第一人者として、今後もその研究成果が注目される政治学者です。

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