日本とアゼルバイジャンの関係とは？意味をやさしく解説

日本とアゼルバイジャンの関係

日本とアゼルバイジャンの関係は、ソビエト連邦時代からの交流を基盤とし、1992年の外交関係樹立以降、政治、経済、文化など幅広い分野で発展を遂げてきました。両国は、相互の要人訪問や経済協力、文化交流を通じて、友好関係を深めています。

戦間期から冷戦時代にかけて、アゼルバイジャンはソ連の一部であり、日本とはソ連を介して交流がありました。1991年12月28日、日本政府はアゼルバイジャン共和国の独立を承認し、1992年9月7日に外交関係が樹立されました。

2000年1月21日に在アゼルバイジャン日本大使館が開設され、2005年10月12日には駐日アゼルバイジャン大使館が開設されました。これにより、両国間の外交関係が強化されました。

2020年9月、ナゴルノ・カラバフを巡り、アゼルバイジャンとアルメニアの間で紛争が再燃しました。この紛争に対し、日本政府は、民間人を含む人的被害が出ていることに「深刻な懸念」を表明し、全ての当事者に軍事行動の即時停止と自制、対話を求めました。

アゼルバイジャンはコーカサス地域の大国であり、日本との交流が活発です。2018年9月には、河野太郎外務大臣がアゼルバイジャンを訪問し、首相や大統領と会談しました。他にも、外務副大臣や政務官がアゼルバイジャンを訪問し、両国間の友好関係を深めています。

2005年1月：逢沢一郎外務副大臣が訪問し、エネルギー分野での議論
2007年8月：松島みどり外務大臣政務官が訪問
2009年4月：西村康稔外務大臣政務官が訪問
2011年5月：徳永久志外務大臣政務官が訪問
2014年4月：牧野たかお外務大臣政務官が訪問
2015年1月：城内実外務副大臣が訪問
2016年8月：滝沢求外務大臣政務官が訪問
2017年9月：堀井学外務大臣政務官が訪問
2019年9月：山田賢司外務大臣政務官が訪問

2006年3月には、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領が訪日し、当時の小泉純一郎首相と首脳会談を行いました。また、2015年4月には、アゼルバイジャン共和国議会議長のオグタイ・アサドフが訪日し、安倍晋三首相とエネルギー分野について意見交換を行いました。

日本はアゼルバイジャンの経済開発を支援しており、2017年までに1100億円以上の経済援助を実施しています。2013年から2017年にかけては、5年連続で最大のアゼルバイジャン援助国となりました。主な援助分野は、乾燥地帯での灌漑や土地改良、エネルギー開発などです。

2020年の日本の対アゼルバイジャン貿易は、輸出が58.9億円、輸入が46.8億円でした。主な輸出品目は機械や輸送機器、鉄鋼などで、輸入品目は原油や非鉄金属、ワインなどです。

アゼルバイジャンには、伊藤忠商事や国際石油開発帝石（INPEX）などの日本企業が進出しており、エネルギー分野での協力が行われています。その他、JTIやトヨタ・コーカサスなども進出しています。

文化交流も盛んで、2004年にはアゼルバイジャン国立図書館への機材供与、2014年にはギャンジャ市スポーツセンター機能向上計画、2016年にはバクー国立大学日本語学科整備計画などが実施されました。

1995年には、1994年リレハンメルオリンピックで金メダルを獲得した河野孝典選手を讃える切手がアゼルバイジャンで発行されました。また、2007年には、両国間の友好を記念した切手も発行されています。

日本では、日本アゼルバイジャン商工会議所（JACC）が設立され、経済や商業だけでなく、文化面での交流発展にも貢献しています。

アゼル・トフィグ・オグル・ホセイン（2005～2011年）
（臨時代理大使）ロウシャン・カズモフ（2011年）
ギュルセル・イスマイルザーデ（2011～2019年）
（臨時代理大使）ファリド・タリボフ（2019～2020年）
ギュルセル・イスマイルザーデ（再任、2020年～）

日本とアゼルバイジャンの関係は、外交関係樹立以来、政治、経済、文化の多岐にわたる分野で発展を遂げてきました。両国間の相互訪問、経済協力、文化交流を通して、今後もさらなる友好関係の深化が期待されます。

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