日本とギニアの関係

日本とギニアの関係

日本とギニアの関係は、1958年にギニアがフランスから独立した際に日本がこれを承認し、外交関係を樹立したことに始まります。しかし、ギニアは独立後、社会主義体制を敷いたため、西側諸国との関係は一時的に疎遠となりました。そのため、日本との本格的な交流は1970年代まで待つことになります。

歴史

1958年、ギニアは国民投票を経てフランスから独立を達成し、日本は同年11月14日にこれを承認しました。しかし、ギニアはその後、社会主義体制を敷き、西側諸国との関係を一時的に距離を置きます。1972年12月に東京に駐日ギニア大使館が開設され、1976年1月にはコナクリに在ギニア日本国大使館が開設されました。1972年以前は、モスクワの駐ソ連大使が日本を兼轄していました。

1984年以降、ギニアは軍事クーデターを経て自由主義・資本主義体制へと移行し、世界銀行や日本を含む主要各国からの援助を受け始めます。2014年には、西アフリカでエボラ出血熱が流行し、ギニアは最大の被害国の一つとなりました。この際、日本は薬剤、防護服、検査キットの供給、専門家の派遣、資金提供など、緊急の支援を多数行いました。

現況

近年、両国間の交流は活発化しており、2013年6月にはギニア大統領がアフリカ開発会議のために初訪日しました。2017年6月には実賓として再訪日し、当時の内閣総理大臣と首脳会談を実施。北朝鮮核問題や捕鯨問題について意見が交わされ、ギニアは2025年国際博覧会の大阪招致を支持しました。また、エボラ出血熱の経験を踏まえ、医療機材の供与に関する文書に署名し、経済や安全保障面での協力を促進する共同声明も発表されました。2019年8月にも、ギニア大統領は三度目の訪日をし、首脳会談を通じて協力関係を確認しています。

経済面では、ギニアにとって日本は主要な開発援助国の一つです。2018年までの累計援助実績は850億円を超え、水産関係の支援が中心でした。漁港の整備や水産品輸送のための道路整備などが行われてきました。エボラ出血熱流行後は公衆衛生分野での日本の貢献度も高く、2020年には日本の支援によるギニア国立公衆衛生研究所の建設が決定しました。

貿易に関しては、2019年の対日輸出額が3750万円に対し、輸入額は11億5149万円と、ギニア側の大幅な赤字となっています。しかし、ギニアは資源大国であり、金や銅などの鉱物を産出し、日本にも供給しています。また、アルミニウムの原料となるボーキサイトは世界埋蔵量の約半分をギニアが保有しており、ダイヤモンドや鉄鉱石も産出します。さらに、海洋・河川ともに漁業資源も豊富です。これらの資源開発の可能性は高く、日・ギニア・ビジネスフォーラムでは、ギニア大統領が日本企業に投資を呼びかけています。

文化交流としては、ギニアにはチンパンジーなどの霊長類が生息しており、日本の研究調査団が派遣され、生態調査が行われています。また、柔道や空手が普及しており、道着や機材の供与、施設の整備などの支援も行われています。

外交使節

駐ギニア日本大使
駐日ギニア大使

参考文献

ギニア共和国（Republic of Guinea）基礎データ　外務省

関連項目

日本の国際関係
ギニアの国際関係
在ギニア日本国大使館
駐日ギニア大使館
在日ギニア人

外部リンク

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