日本とニジェールの関係

日本とニジェールの関係

日本とニジェールは、地理的に遠く離れており、歴史的な接点も少ないため、両国間の交流は限定的です。しかし、ニジェールが1960年にフランスから独立して以来、日本はニジェールを国家承認し、友好関係を維持しています。

歴史

1964年の東京オリンピックは、ニジェールにとって独立国として初のオリンピック参加となりました。2010年にはニジェールで軍事クーデターが発生し、民主主義を標榜する日本との関係は一時的に停滞しましたが、2011年の民主的な大統領選挙を経て関係は再開しました。

両国は大使館を設置しておらず、在コートジボワール日本国大使館がニジェールを、在中華人民共和国ニジェール大使館が日本を兼轄しています。

外交

日本要人のニジェール訪問

ニジェールはアフリカの中でも所得が低く、情勢も不安定な国であるため、日本要人の訪問例は多くありません。2008年には、中山泰秀外務大臣政務官がニジェールを訪問し、当時のタンジャ・ママドゥ大統領と会談しました。この際、日本の国連常任理事国入りへの支持を要請し、支持を得ています。

ニジェール要人の日本訪問

ニジェールからは、マハマドゥ・イスフ大統領が3度訪日しています。2015年には安倍晋三首相と首脳会談を行い、ボコ・ハラムやサヘル地域の安全保障問題について協議し、両国間の協力関係を強化する共同声明を発表しました。2019年にも、アフリカ開発会議（TICAD）出席のために訪日し、安倍首相と首脳会談を行っています。また、同年の即位礼正殿の儀にも参列するため訪日し、安倍首相と会談しました。

2008年にはセイニ・ウマル首相が訪日し、福田康夫首相と会談しています。また、2012年にはモハメド・バゾム国務大臣兼外務大臣が「世界防災閣僚級会議in東北」に出席するため訪日し、玄葉光一郎外務大臣と会談しました。2013年にも、バゾム国務大臣はアフリカ開発会議に出席するために訪日し、岸田文雄外務大臣と会談を行っています。

経済交流

地理的な距離やニジェール経済の未発達から、両国間の経済交流は活発ではありません。しかし、日本はアメリカやフランスなどの主要援助国ではありませんが、2018年までに830億円以上の経済支援を実施しています。2020年の貿易額では、ニジェールから日本への輸出額は6894万円であるのに対し、日本からニジェールへの輸入額は6.53億円と、ニジェール側が大幅な赤字となっています。ニジェールの対日主要輸出品は雑製品、採油用種子、食料品であり、一方、日本の対ニジェール主要輸出品は機械、輸送用機器、化学製品、ゴム製品です。

文化交流

日本からの文化無償協力として、1987年度に視聴覚機材、1999年度にスポーツ機材、2005年度には放送機材がニジェールに供与されています。

外交使節

駐ニジェール日本大使

日本はニジェールに大使館を設置しておらず、在コートジボワール日本国大使館が兼轄しています。

駐日ニジェール大使

ニジェールは日本に大使館を設置しておらず、在中国ニジェール大使館が兼轄しています。

過去の駐日ニジェール大使は以下の通りです。

ジョゼフ・ディアタ（台北常駐、1989～1990年）
イスフ・マヤキ（台北常駐→ニアメ常駐、1990～1998年）
セイドゥ・ボザリ（北京常駐、1998～2006年）
アダム・ブバカール（北京常駐、2006～2013年）
ダンビナ・バワ（北京常駐、2013～2017年）
イヌサ・ムスタファ（北京常駐、2017年～）

参考文献

ニジェール共和国（Republic of Niger）基礎データ - 外務省

関連項目

日本の国際関係
ニジェールの国際関係
ニジェール

外部リンク

在ニジェール日本国大使館
在ニジェール日本国大使館 （フランス語）

もう一度検索