日本と赤道ギニアの関係

日本と赤道ギニアの関係

日本と赤道ギニアの関係について解説します。両国は地理的に離れていますが、経済面を中心に交流が行われています。

両国の比較

歴史

1968年11月、赤道ギニアがスペインから独立した際、日本は国家承認を行いました。しかし、地理的な距離や歴史的な接点の少なさから、両国間の外交関係樹立は1980年10月まで遅れました。両国は互いに大使館を設置しておらず、1981年4月からは在ガボン日本国大使館が、1982年1月からは在中国赤道ギニア大使館がそれぞれ相手国を兼轄しています。

外交

日本要人の赤道ギニア訪問

赤道ギニアは、スペインやフランスなどの先進国との関係を重視しており、日本とも友好的な関係を維持しています。しかし、赤道ギニアはアフリカ有数の所得水準を誇る一方で、貧富の格差が大きく、民主主義の浸透が不十分なため、政治・経済面で不安定な状況にあります。そのため、日本要人の赤道ギニア訪問は少ないのが現状です。

2011年6月には、高橋千秋外務副大臣が現職閣僚として初めて赤道ギニアを訪問し、第19回AU閣僚執行理事会に出席。赤道ギニア外相を含むアフリカ各国の要人と会談を行いました。

赤道ギニア要人の訪日

2006年には、テオドロ・オビアン・ンゲマ大統領が赤道ギニア大統領として初めて訪日しました。二国間関係の深化に向けて、北朝鮮情勢などの国際問題や、日本の民間企業が参入する天然ガス開発事業について話し合われました。

2013年には、モカラ・モレイラ赤道ギニア共和国外務・協力省付領事長官が訪日し、松山政司外務副大臣と会談を行いました。

経済交流

日本は、2019年までに赤道ギニアに対し、累計15億円以上の経済支援を実施しました。日本は、フランス、スペイン、アメリカ合衆国、カナダなどに次ぐ主要援助国となっています。支援内容は、赤道ギニア国内の制度構築や貧困削減に資する、ガバナンス、民間セクター開発、水産、農業開発の分野を重視しています。

2019年の赤道ギニアの対日貿易は、輸出が36億4702万円、輸入が3980万円と、大幅な黒字を記録しています。これは、日本が赤道ギニアから天然ガスを輸入していることが主な理由です。2008年、2009年、2011年、2012年には、日本の液化天然ガス輸入相手国の上位10ヶ国に入るなど、重要な資源供給国となっています。また、アルミニウムなどの鉱物資源も輸出しています。一方、日本からは医薬品や機械類などが輸出されています。

赤道ギニアはアフリカ有数の天然ガス産出国であり、日本の企業が複数、ガス田開発に参入しています。丸紅と三井物産は2005年から天然ガスプロジェクトに参入し、2007年からは両企業による液化天然ガスの出荷を開始しました。

外交使節

駐赤道ギニア日本大使：在ガボン日本国大使館が兼轄
駐日赤道ギニア大使：在中国赤道ギニア大使館が兼轄
サルバドル・エラ・ンセング・アベゲ（北京常駐、1982～1989年）
エウロヒオ・オヨ・リケサ（北京常駐、1989～1991年）
リノ・シマ・エクア・アボモ（北京常駐、1991～1998年）
ブルノ・エソノ・オンド・メンゲ（北京常駐、1998～2001年）
マヌエル・モト・トモ・マンゲ（北京常駐、2001～2012年）
マルコス・ムバ・オンド（北京常駐、2012年～）

参考文献

[外務省]]: [赤道ギニア共和国（Republic of Equatorial Guinea）基礎データ

関連項目

日本の国際関係
赤道ギニアの国際関係
在ガボン日本国大使館 - 赤道ギニアを兼轄
在中華人民共和国赤道ギニア大使館 - 日本を兼轄

外部リンク

在赤道ギニア日本国大使館、同（フランス語）

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