日本テレビ水曜7時30分枠連続ドラマ

日本テレビ水曜7時30分枠連続ドラマの歴史

この番組枠は、日本テレビ系列局において、1959年から1989年にかけて、毎週水曜19時30分から20時まで放送されていた30分枠の連続ドラマ枠です。日本テレビ、読売テレビ、北日本放送の3社が制作に携わっていました。

黎明期から人気番組誕生へ

最初の作品は1959年の『誘惑』でした。その後、ハナ肇とクレージーキャッツ主演の『クレイジー作戦』（1962年～1963年）がヒットを記録し、人気を博します。しかし、その後は制作中断と再開を繰り返し、視聴率の低迷が続きました。この時期には、他系列局の人気番組『水曜スペシャル』（テレビ朝日系列）や『連想ゲーム』（NHK総合）が台頭し、本枠は苦戦を強いられました。

低迷期と終焉

1981年に再開された『おてんば宇宙人』は、同時期に放送開始されたフジテレビ系列の『うる星やつら』に人気を奪われ、わずか9回で打ち切られるという結果に終わりました。その後も数々のドラマが放送されましたが、フジテレビの『うる星やつら』から『めぞん一刻』へと続く人気アニメの影に隠れ、視聴率を伸ばすことができませんでした。1989年9月20日に放送された『夏休み別荘物語』をもって、この番組枠は事実上終了することとなりました。

放送作品一覧

この枠では様々なドラマが放送されました。初期には、1959年の『誘惑』や『わが家の楽園』、1960年の『地球は引き受けた』などがあります。1960年代後半から1970年代にかけては『マキちゃん日記』や『ゲンコツの海』、『とことんやれ大奮戦！』といった作品が制作されました。海外作品も一部放送されています。そして1980年代には『おてんば宇宙人』、『猫、ふんじゃッた！』、『ツヨシしっかりしなさい』（ドラマ版）、『夏休み別荘物語』などが放送されました。

競合番組との戦い

この番組枠が低迷した要因の一つとして、他系列局の強力な競合番組の存在が挙げられます。特に、テレビ朝日の『水曜スペシャル』やNHKの『連想ゲーム』といった人気番組は、視聴者の関心を集め、本枠の視聴率低下に大きく影響しました。また、フジテレビのアニメ番組『うる星やつら』や『めぞん一刻』の人気も、本枠の苦戦の一因となりました。これらの番組は、同時間帯に放送されており、視聴者を取り合う競争が激しかったことが分かります。

まとめ

日本テレビ水曜7時30分枠連続ドラマは、約30年に渡って放送された番組枠でしたが、視聴率の低迷や競合番組との激しい争いの末、事実上終了しました。この番組枠は、日本のテレビドラマ史において、成功と失敗、そして時代の流れを反映する重要な事例として、今後も研究されるべきでしょう。初期の人気番組から、低迷期の苦戦、そして最終的な終了に至るまでの経緯は、放送番組の企画・制作における様々な要因が複雑に絡み合った結果を示していると言えるでしょう。番組枠の盛衰を通して、当時の視聴者層の嗜好や、放送業界を取り巻く状況の変化なども見ることができます。

もう一度検索