日本ポリスチレン

日本ポリスチレン株式会社について

日本ポリスチレン株式会社は、1997年に設立された合成樹脂メーカーです。この会社は、住友化学と三井化学が共同出資して設立したものであり、ポリスチレン製品の製造を主な業務として行っていました。設立当初から、両社の技術やノウハウを融合させ、高品質なポリスチレン製品の提供を目指していました。

沿革

設立と営業開始

1997年8月1日、住友化学と三井化学の折半出資により日本ポリスチレン株式会社が設立され、その2か月後の10月1日には営業を開始しました。この時期、ポリスチレン市場は成長を続けており、両社は市場における競争力を強化するための手段としてこの合併を進めました。

事業の縮小

しかし、2009年に入ると市場の需給バランスが変化し、特に主要顧客が海外にシフトする傾向が見られました。また、原料価格の高騰も相まって利益の見通しが立たなくなりました。このため、2009年4月2日に、同社は9月末をもって操業を停止し、ポリスチレン事業から撤退することを発表しました。

事業所

日本ポリスチレン株式会社は、以下のような主要な事業所を持っていました。

• - 本社：東京の中央区日本橋本町に位置しており、この地域は多くの企業やビジネスが集まる重要な拠点です。
• - 千葉工場：袖ケ浦市に所在し、住友化学の千葉工場内に位置しています。
• - 大阪工場・技術開発センター：高石市の三井化学大阪工場内に設置され、製品の技術開発と製造を担っていました。

主な製品

日本ポリスチレン株式会社は、様々な種類のポリスチレン製品を製造していました。主な製品には以下のものがあります。

• - 汎用ポリスチレン：一般的な用途に利用される基本的なポリスチレン。
• - 耐衝撃性ポリスチレン：耐衝撃性を強化した製品で、より高い耐久性が求められる製品に使用されます。
• - 特殊グレードポリスチレン：超高強度、高溶融張力、高耐薬品性、超高光沢など、特定の用途に特化したポリスチレンです。

注釈

日本ポリスチレン株式会社は、過去には存在していた日本ポリスチレン工業と混同されることがありますが、両社には直接のつながりはありません。日本ポリスチレン工業は2001年に親会社の昭和電工と合併し、もはや存在していません。

まとめ

日本ポリスチレン株式会社はその設立から短期間に市場環境の変化に直面し、惜しまれながらも2009年に事業を終了しました。日本の合成樹脂産業においては、ポリスチレンの製造は重要な位置を占めており、同社の影響は業界において大きかったと言えるでしょう。

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