日本共産党第14回大会

日本共産党第14回大会の概要

日本共産党第14回大会は、1977年10月17日から22日にかけて静岡県熱海市に位置する伊豆学習会館で開催されました。この大会は、党の新たな戦略と方針を打ち出す重要な場となりました。

大会の背景

1976年末に行われた第34回衆議院議員総選挙では、日本共産党は大きな打撃を受けました。特に、かつての1950年代に起きたスパイ査問事件に対する批判が影響し、議席数を大幅に減少させる結果となりました。この惨敗を受け、党内では党勢の回復と新たな前進を図る必要性が認識され、今回の大会の開催が決定されました。

大会の主要議題

大会では、党規約が一部改正され、新しい中央委員会の選出が行われました。これにより、党の組織的な一新と新たな方針の明確化が図られました。また、会議の中では、党の立場を強化するための決議が採択され、今後の方針についても綿密に議論されました。

袴田事件への対応

大会開催中、党内の対立が浮き彫りとなる事件が発生しました。党副委員長の袴田里見は、1977年4月以降に党の指導部に対して批判的な立場を取るようになり、党内での対立が激化していました。これに対し、執行部は袴田の権利を一時的に制限し、党大会に出席させない措置を講じました。

大会が進行する中、中央委員選挙では袴田の名前は候補者名簿から外され、事実上の失脚を迎えました。さらに、彼は「党員権剥奪」の処分を受け、党から追放される運命をたどりました。

除名処分とその後

大会終了後の1977年12月30日、統制委員会の会合において袴田は正式に除名処分を受けることとなりました。除名を巡って彼はその後裁判を起こし、これが「共産党袴田事件」として知られることになります。最終的に、1988年には党側が勝訴し、袴田は裁判に敗れる結果となりました。

結論

日本共産党第14回大会は、党の再建を目指し、様々な重要な決議がなされる場となりました。一方で、袴田事件は党内の緊張を浮き彫りにし、党員同士の対立が新たな問題を引き起こすこととなりました。このような歴史的な出来事は、今後の党勢にどのような影響を与えるのか、注目されるところです。

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