日本基督教団全国連合長老会

日本基督教団全国連合長老会

日本基督教団全国連合長老会（にほんきりすときようだんぜんこくれんごうちょうろうかい）は、日本のプロテスタント合同教会である日本基督教団の中で活動する一つの団体です。略称は「連長」。この団体は1976年に結成され、改革派教会の信仰理解と長老制教会の伝統を大切にしながら、加盟教会間での連携を深め、互いの教会形成を助け合い、共に伝道を進めることを目的としています。

信仰と伝統

連合長老会は、教会が長い歴史の中で培ってきた基本的な信仰の告白（基本信条）や、改革派教会の様々な信仰告白を尊重し、それを現代においても継承していく姿勢を取っています。特に、かつて存在した日本基督教会が1890年に採択した信仰告白を重んじ、それを基礎として日本基督教団が定めている信仰告白を表明しています。このように、歴史的な信仰の歩みと現代の教会が立つ信仰を結びつけることを重視しています。

活動と特徴的な立場

主な活動内容は、加盟教会がより健全に成長するための教会形成支援や、福音を広く伝えるための伝道における協力です。また、信仰実践上の特定の立場として、聖餐式への陪餐資格を持たない者も受け入れる「フリー聖餐」に対しては、教理的な理由から反対の立場を取っています。

組織と加盟状況

全国連合長老会は、地域ごとの「地域連合長老会」を基盤として組織されています。2020年4月時点では、東日本、東部、神奈川、東海、北陸、三重、西部、和歌山、九州の9つの地域連合長老会が存在し、これらの連合を通じて合計95教会が加盟しています。

歴史的背景と加盟教会の広がり

連合長老会が設立された当初、その中心を担っていたのは、日本基督教団が成立する以前に存在した日本基督教会（旧日基教会）のうち、教団に残留した教会の一部でした。しかし、旧日基教会から参加したのは、その教会の約三分の一程度に過ぎませんでした。その後、連合長老会の活動理念に共感する教会が増えていきました。これには、教団成立以前にそれぞれ異なる教派的背景を持っていた教会や、日本基督教団が成立した後に新たに設立された教会なども含まれており、加盟教会は設立当初に比べて多様化しています。

関連する運動体

全国連合長老会とは別に、より緩やかな協力関係を持つ運動体として、「日本基督教団改革長老教会協議会（略称：改長協）」が存在します。この協議会における活動や交流が、各地における新たな地域連合長老会の設立を促す一因となりました。実際に、改長協の働きかけなどを通じて、東日本、神奈川、北陸、三重、和歌山、九州といった地域で新たな地域連合長老会が組織されてきました。例えば、九州連合長老会は2000年に結成されています。また、2019年には東北地域長老会も誕生していますが、こちらは2020年4月時点では全国連合長老会には未加盟のままです。

このように、日本基督教団全国連合長老会は、改革派の信仰と長老制の伝統を大切に守りながら、教団内における教会間の協力と伝道を推進している団体です。

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