日本基督教団浪花教会

日本基督教団 浪花教会

日本基督教団に属する浪花教会は、大阪府大阪市中央区、歴史ある近代建築が点在する三休橋筋に面して佇むプロテスタント教会です。その設立は1877年に遡り、特筆すべきはその創立当初から「日本初の自給教会」として歩み始めた点にあります。

歴史

教会の歴史は、1877年1月20日に松村診療所内で「浪花公会」として第一歩を踏み出したことに始まります。この創立において中心的な役割を果たしたのが、澤山保羅（さわやま ぽーろ）です。彼はアメリカ合衆国のノースウェスタン大学で神学を修め、帰国後、日本で初めて按手礼を受け、浪花公会の初代牧師に就任しました。これは、日本のキリスト教史における重要な出来事の一つです。

創立翌年の1878年1月には、隣接する梅本教会（現在の日本基督教団大阪教会）と力を合わせ、女子教育機関である梅花女学校（現在の梅花学園）を設立しました。これは、教育活動を通じた社会貢献という、当時のキリスト教会の重要な役割を示すものです。

現在の教会堂が竣工したのは1930年のことです。その後、長きにわたり信仰の場として使用されてきましたが、2002年10月にはパイプオルガンが更新され、豊かな響きを持つ楽器（パイプ総数254本）が礼拝や演奏会で用いられるようになりました。

教会堂建築

浪花教会の現在の教会堂は、建築家として知られるウィリアム・メレル・ヴォーリズが率いるヴォーリズ建築事務所の設計指導のもと、竹中工務店が設計と施工を担当して1930年に完成しました。ガス燈が並び、綿業会館や八木通商など、歴史ある近代建築が多数残る三休橋筋という、風格ある街並みの中に溶け込むように建っています。この建築は、当時の優れた技術とデザインを示すものとして、現在もその存在感を放っています。

所在地は大阪府大阪市中央区高麗橋2-6-2です。

交通アクセス

公共交通機関を利用する場合、Osaka Metro御堂筋線または京阪本線の淀屋橋駅が最寄りとなります。淀屋橋駅からは徒歩約5分と、比較的アクセスしやすい場所に位置しています。

出身者

教会に関連する人物として、綱島佳吉氏の名前が挙げられます。

浪花教会は、日本におけるプロテスタント教会の歴史において重要な位置を占める存在であり、現在も地域社会に根差した活動を続けています。歴史的な建築物としても価値が高く、多くの人々に親しまれています。

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