高麗橋

高麗橋（こうらいばし）

高麗橋は大阪府大阪市中央区に位置し、東横堀川を渡る重要な橋です。この橋は、大坂城の築城工事に伴って東横堀川が開削された際に架けられたとされ、慶長9年には擬宝珠が見つかるなど、長い歴史を有しています。橋名の由来としては、近くに難波高麗館があった説や、朝鮮国使の訪問のために造られたとの説があります。

明治3年には大阪初の鉄橋として架け替えられ、「くろがね橋」の愛称で呼ばれることもありました。設計は本木昌造によるもので、イギリスから輸入された素材が使用されましたが、契約上の認識の不備から、ながら追加請求が発生し、外交問題に発展した事例もあります。1929年には鉄筋コンクリート製のアーチ[[橋]]へと改築され、現在でもその姿が見られます。

高麗橋は、大坂の商業の中心地としても知られており、その周辺には30店舗以上が並ぶ豪商の集積地でした。また、江戸時代には高札場が設置され、明治初期には京街道や中国街道など、多くの主要道路の起点として重要な役割を果たしました。明治政府によって高麗橋の東詰には里程元標が設けられ、それが後に道路元標となっていきます。これは日本において道路距離を計測する基準となるもので、重要な歴史的意義を持っています。ただ、1965年には阪神高速1号環状線が開通し、橋上を覆う形で交通の様相が変わり、現在の高麗橋は周囲のビルに埋もれてしまっています。

町名としての高麗橋

高麗橋は行政的には高麗橋一丁目から高麗橋四丁目までの区域を指します。地理的に見ると、船場の区域の中で北から三番目に当たります。北側は今橋、南側は伏見町と道修町、東側は東横堀川を挟んで北浜東、西側は西横堀川跡の上に設けられた阪神高速で、西区江戸堀と接しています。高麗橋1交差点周辺には現代のビルが立ち並び、銀行、料亭などの近代的な施設が存在しています。

歴史的背景と商業の進化

1872年（明治5年）までは現在の高麗橋3丁目と4丁目は別々の町名であったのですが、江戸時代以来の商業エリアとして多くの呉服屋や両替屋が集まっていました。特に越後屋はこの地域の象徴的存在であり、後に三越と三井[[銀行]]に続き、重要な商業施設となりました。高麗橋通は金融街としてのイメージを確立し、当時の大坂における経済の中心地の一つとされるようになりました。繁栄の一方で、1962年には埋め立てられた西横堀川には筋違橋が架けられました。

現在の高麗橋

現在の高麗橋周辺には、ザ・北浜プラザ（三越大阪店跡）や三井ガーデンホテル大阪淀屋橋（越後屋跡）といった近代的な商業施設があります。また、近隣には大阪市の重要な金融機関も多数存在し、経済活動が活発に行われています。交通面でも便利で、京阪本線と地下鉄堺筋線の北浜駅へのアクセスが良好です。このように、高麗橋は歴史と現代のビジネスが交差する重要な地点となっています。

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