日本大学第三中学校・高等学校

日本大学第三中学校・高等学校

日本大学第三中学校・高等学校（にほんだいがくだいさんちゅうがっこう・こうとうがっこう）は、東京都町田市に所在する私立の男女共学の教育機関であり、日本大学の特別付属校として知られています。略称として「日大三中・三高」や「日大三」と称されており、長い歴史を持つ学校です。

歴史

この学校は1891年に設立され、当初は高等商業学校への入学を目指す学生を養成するために開校しました。初代校長の矢野二郎と、宮松兼三郎教授によって設立された高等商業学校予備門がその始まりです。1893年には私立商工中学校に改編され、翌年には当時の流行に合わせて東京都赤坂へ移転し、私立赤坂中学校となりました。しかし経営難に直面し、日本大学に経営権が移譲されました。

1929年には日本大学付属赤坂中学校として新たにスタート。さらに1930年に日本大学第三中学校に改称され、学校組織の刷新を図り、新たな道を切り開きます。特に、鎌田彦一が就任してからは、硬式野球部の強化に力を入れ、その後多くの全国大会での成果を残すこととなります。

現在の運営

1976年4月、日本大学第三中学校・高等学校は町田市に全面移転し、より良い教育環境を提供します。以降、中学・高校を共学化し、特別進学クラスやスポーツクラスを設置しました。日本大学のマークに見られるスカイブルーのスクールカラーは、前身校の商工中学校及び赤坂中学校から引き継がれています。

教育方針

「明・正・強」の建学の精神に則り、質実剛健で明朗な人間性を育むことを教育の指針としています。学問を重んじ、礼儀を大切にし、社会に対する深い理解と公正な判断力を学ぶことが目指されています。また、自主独立の気風を培い、実行力に富む人材育成を重視しています。さらに、環境美化と清潔を大切にし、健康な体作りに努めています。

学科・クラス編成

教育課程では、特進クラス、普通クラス、スポーツクラスの三つの体系が整備されており、一般クラスは文科・理科に分かれます。スポーツクラスは推薦入学者のみを対象としており、野球部や柔道部、アメリカンフットボール部、サッカー部などに所属する生徒が学んでいます。

制服

男子は校創立から続く金ボタン付きの黒い学ラン、女子は森英恵デザインのブレザーが採用されています。学校の伝統を反映した制服は、学生たちに誇りを与えています。

進学実績

卒業生の約35～40%が系列の日本大学に進学します。更に、2021年度の入試では、国公立大学から東京大学や東京海洋大学などへ、私立大学からは早稲田大学、慶応義塾大学、明治大学、中央大学などへの合格者を輩出しました。

交通アクセス

最寄り駅は町田駅、淵野辺駅、多摩センター駅ですが、いずれの駅からもかなりの距離があるため、路線バスが主な交通手段となっています。特に、急行や直行のバスは登下校時のみ運行されており、通学が便利ではありますが、いくつかの経路を選ぶ必要があります。

このように、日本大学第三中学校・高等学校は、その豊かな歴史と現代の進取の精神を兼ね備えた教育機関であり、生徒たちの未来に向けた力強い基盤を提供しています。

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