日本民営鉄道協会

一般社団法人日本民営鉄道協会について

一般社団法人日本民営鉄道協会（にほんみんえいてつどうきょうかい）は、日本における鉄道事業者および軌道経営者で構成される業界団体です。この協会は、一般に「民鉄協（みんてっきょう）」と略称され、国土交通省の鉄道局が所管していたことでも知られています。日本の民間鉄道とその運営に関するさまざまな政策や取り組みを推進し、業界の発展を図っています。

構成と会員について

日本民営鉄道協会の会員は、主に1986年に施行された鉄道事業法および1987年の国鉄分割民営化以前から活動していた鉄道事業者や軌道経営者で構成されています。具体的には旧・地方鉄道法に基づく事業者が中心となっており、地方公共団体が運営する地方公営企業は別の組織である公営交通事業協会に属しています。

会員資格には「鉄道事業及び軌道事業を営む法人」という条件があり、必ずしも「民営」に限られるわけではありません。多くは民間資本の会社が主体ですが、地方公共団体が出資する第三セクターの会社や、過去に公共企業体であった東京地下鉄なども加盟しています。さらに、泉北高速鉄道のように、他社からの引き継ぎにより会員資格を持つ事業者も存在します。

加入は任意であり、全ての民間鉄道事業者が加盟しているわけではありません。特に、JRグループの7社は会員に入っていないことが特徴的です。一方で、仙台空港鉄道や嵯峨野観光鉄道など一部のJR傘下の鉄道事業者は会員となっていますが、他のいくつかの会社は加盟していません。

歴史と沿革

民鉄協の前身は、1914年に設立された軽便鉄道協会で、次第にその名が変わりながら発展していきました。1967年には社団法人日本民営鉄道協会が設立され、以来、民鉄協として公式に活動を行っています。近年では2000年に公式サイトを開設し、2022年には本社を新しい地点に移転しました。

行政との関係

民鉄協では、国会議員が無料で鉄道を利用できる乗車証制度を運営しています。この制度は1946年から始まり、会員社が中心となって運営されてきた経緯がありますが、近年は利用の公平性の観点から見直しの声も上がっています。2012年には、協会としてその廃止を正式に求める方向で検討を開始しました。

業界の協力体制

関連組織として地方ごとの鉄道協会が存在し、これに加盟する第三セクターの事業者も多く含まれています。これにより、日本全国の鉄道会社の協力体制が形成され、多様なニーズに応じたサービスの提供を目指しています。

まとめ

日本民営鉄道協会は、日本の鉄道業界における重要なプレーヤーとして、民間鉄道の発展をサポートしています。鉄道事業者同士の連携を促進し、利用者にとってより良いサービスを提供するために日々努力を重ねています。

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