日本聖教会

日本聖教会の歴史

日本聖教会は、ホーリネスの分裂事件を背景に、1936年に設立されたキリスト教団体です。設立から数年後の1941年には、日本基督教団が成立することに伴い、第6部として統合されました。この教団の歴史は、信仰の違いやリーダーシップを巡る対立によって複雑に展開されました。

分裂騒動

日本聖教会の発端は、1932年の中田重治による日ユ同祖論の提唱に遡ります。彼は独自の聖書解釈を加えた再臨についての理論を展開。これに対して、教会内で意見の対立が生じ、十月22日に新学期の開始に際して、中田は聖書学院の教授たちに自らの方針に従うことを要請しました。反発した教授たちは、臨時総会を開催し中田の方針に疑問を呈しました。

中田はこの総会を非合法とし、教役者会を非常招集し、それに対抗する形で新たな監督解職の案を提示します。これは全会一致で通過し、監督制度は委員会制度へ移行しました。しかし、中田を支持する信者たちが多数おり、教会は二つに分かれる結果となりました。この分裂は新聞にも取り上げられ、更なる対立を招くことになります。

和協分離

1935年には、和協分離が決定されました。具体的には、鉄道ホテルでの会議において、ホーリネス教団の分離が正式に決められ、この際、車田秋次が設立された日本聖教団の指導者に選ばれました。その後、双方での信仰の違いに基づき、教団としての存続が図られました。

日本基督教団の設立

日本聖教会の教団は、1939年に福音主義の教派団体に連携して基督教連盟に加入しました。しかし信仰上の相違から、翌年9月には東亜聖化同盟を結成し、教派合同の可能性を模索しました。1940年には、全国基督教信徒大会において合同参加を決め、1941年6月24日に日本基督教団が成立します。その際、第6部として日本聖教会も参加し、代表として車田秋次が選任されました。

ホーリネス弾圧事件

しかし、1942年から1943年にかけて起こったホーリネス弾圧事件では、第6部からも数多くの教会員が検挙され、痛ましい結果を招きました。獄中では複数の信徒が命を落とし、教団の解散命令も相次いで出されるなど、信仰を持つ者たちにとって非常に厳しい状況が続きました。

戦後の復興

戦後、教団は再建へ向かって動き出しました。1949年には、日本ホーリネス教団が設立され、その中心に車田秋次が据えられました。一方で、教団に留まって信仰を守ろうとする人々もいました。1984年には、日本基督教団が過去の誤りを認め、謝罪の意を表明しました。このように、日本聖教会は一連の歴史を経て、現代のキリスト教に大きな影響を及ぼす教団へと成長しました。

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