日本製鉄八幡ラグビー部

日本製鉄八幡ラグビー部：輝かしい歴史と伝統を誇る社会人ラグビー界の強豪

日本製鉄八幡ラグビー部は、1927年に八幡製鐵ラガークラブとして創設された歴史と伝統を誇る社会人ラグビーチームです。2020年現在、トップキュウシュウAリーグに所属しています。

圧倒的な強さを誇った黄金時代

創設以来、数々の栄光を手にしました。特に全国社会人ラグビー大会では、12回の優勝という驚異的な記録を達成。これは大会史上最多優勝回数です。他にも日本選手権3回、国体1回など、16個もの全国タイトルを獲得しています。7人制ラグビーのYC&AC JAPAN SEVENSでも12回の優勝を記録しており、その強さは社会人ラグビー界で圧倒的な存在感を放っていました。

1950年の全国社会人大会初出場以来、1988年までの間、30回も出場を果たしました。これは近鉄、トヨタ自動車、三洋電機、神戸製鋼、リコーに次ぐ歴代6位タイの記録です。優勝12回、準優勝2回、通算78試合出場、通算60勝という輝かしい成績は、チームの強さを物語っています。

初期の活躍は、園田実選手や高倉泰三選手といった実力ある選手たちの存在が大きく貢献しました。特に1950年から1952年にかけては、3連覇を達成するなど、その勢いは止まりませんでした。

その後も、土屋俊明選手、山崎靖彦選手、佐藤英彦選手といった日本代表選手や、宮井国夫選手、草津正武選手といった個性豊かな選手たちがチームを牽引し、数々のタイトルを獲得しました。

特に近鉄とのライバル関係は有名で、長年にわたり激戦を繰り広げました。全国社会人大会での対戦成績は10勝2敗と八幡製鐵が優勢でしたが、八幡製鐵が優勝を逃した年には必ず近鉄が優勝しており、そのライバル関係の激しさ、そして近鉄の強さを示すエピソードとなっています。

激動の時代とチームの変遷

1970年には八幡製鐵と富士製鐵の合併により、新日本製鐵八幡ラグビー部に改称。その後は合理化の影響もあり、一時的に同好会に格下げされるなど苦しい時期もありましたが、ラグビー部として活動を継続し、2012年には新日鐵住金八幡ラグビー部、2019年には日本製鉄八幡ラグビー部と改称し、現在に至ります。

伝統と革新の融合

日本製鉄八幡ラグビー部は、数々の栄光の歴史を誇る一方で、常に変化を恐れず、新たな時代を切り開こうとしてきました。激動の時代を乗り越え、現在もトップキュウシュウAで戦い続けています。

強豪チームとして、その歴史と伝統を継承しつつ、新たな挑戦を続ける日本製鉄八幡ラグビー部の今後の活躍に期待が高まります。

主要タイトル

NHK杯／日本選手権：優勝3回
全国社会人大会：優勝12回（歴代最多）
国体：優勝1回
YC&AC JAPAN SEVENS：優勝12回（歴代最多）

試合会場・練習場

旧八幡製鐵時代から使用している北九州市立鞘ヶ谷陸上競技場は、チームの歴史を象徴する場所となっています。

参考文献

栄光のトライ（馬場信浩 著、光文社）
八幡ラグビーの歴史 - 新日鉄八幡ラグビー部

もう一度検索