日本西洋古典学会

日本西洋古典学会：西洋古典学の研究と発展を支える

設立と目的

日本西洋古典学会は、1950年10月22日、第一回大会と同時に設立されました。その目的は、日本における西洋古典学の研究を深め、その成果を広く社会に普及させることにあります。さらに、会員相互の研究交流や親睦を図ることで、活気ある研究活動を促進することも重要な役割です。現在、学会事務局は京都大学西洋古典学研究室に置かれています。

活動内容と成果

学会は、活発な活動を展開しています。その中心となるのは、毎年5月から6月頃開催される大会です。ここで会員は最新の研究成果を発表し、活発な議論を交わします。また、学会誌の発行も重要な活動です。和文と欧文が混在する『西洋古典学研究』（1953年創刊）と、欧文誌の『Japan Studies in Classical Antiquity（JASCA）』（2011年創刊）の2誌を刊行し、国内外に研究成果を発信しています。

特に注目すべきは、京都大学学術出版会から刊行されている『西洋古典叢書』（1997年発足）です。この叢書に収録されている多くの古典作品は、日本西洋古典学会に所属する学者によって翻訳されており、日本の西洋古典学研究の進歩に大きく貢献しています。

歴史を彩る歴代委員長

学会の発展には、歴代の委員長たちの貢献が欠かせません。初代委員長である呉茂一氏を筆頭に、田中美知太郎氏、高津春繁氏、松平千秋氏、藤澤令夫氏、岡道男氏、久保正彰氏、伊藤貞夫氏、内山勝利氏、中務哲郎氏、逸身喜一郎氏と、多くの著名な研究者が委員長を務めてきました。そして現在、第12代委員長として高橋宏幸氏が、学会を牽引しています。これらの委員長は、それぞれの時代において、学会の運営や研究活動の活性化に尽力し、今日の日本西洋古典学会の礎を築いてきました。

初期の活動と関係者

学会の設立当初には、呉茂一氏、田中美知太郎氏、高津春繁氏、村川堅太郎氏、松平千秋氏といった西洋古典学の第一人者たちが中心となり、出版社の生活社なども協力して活動を進めました。彼らの熱意と努力が、今日の日本西洋古典学会の基盤を築いたと言えるでしょう。

今後の展望

日本西洋古典学会は、今後も西洋古典学研究の拠点として、研究活動の促進、成果の普及、会員間の交流に尽力していくことでしょう。国際的な研究交流にも積極的に取り組むことで、世界的な西洋古典学研究の発展に貢献していくことが期待されます。古典研究という学問分野の重要性を再認識し、今後もその発展に貢献していくことが期待されています。

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