日本鉄道模型連合会

日本鉄道模型連合会（JMRA）の歴史と活動

日本鉄道模型連合会（JMRA、通称：鉄模連）は、日本の鉄道模型業界を牽引してきたメーカー団体です。1979年6月23日、カツミ模型店（現・カツミ）の酒井一氏を初代会長として設立されました。当初はNゲージ以外のメーカー35社で構成され、当時不況に陥っていたHOゲージ業界の活性化を目指して設立されました。

JMRA設立の背景には、前年まで問屋が主催していた鉄道模型の見本市が中止となったことが大きく影響しています。メーカー各社は、自らの製品を広く市場に紹介する場を必要としており、JMRAは、そのニーズに応えるべく、独自の見本市を開催することを目的として設立されました。

JMRAの主要な活動は、毎年10月に大田区産業プラザで開催される「鉄道模型ショウ」です。このイベントは、JMRAに所属するメーカー各社が最新の製品を発表する場として、また、鉄道模型愛好家にとってはお待ちかねのイベントとして、長年にわたって業界を盛り上げてきました。

JMRAは、主に16番ゲージ以上の、主に金属製の鉄道模型の普及に努めてきました。会員企業は、16番ゲージを主力とするメーカーが中心でしたが、Oゲージ、OJゲージ、HOゲージ、Nゲージなどを製造・販売する企業も含まれていました。これは、JMRAが特定のゲージに限定された組織ではなく、幅広いゲージに対応するメーカーを網羅する組織であったことを示しています。

アメリカのNMRA（National Model Railroad Association）が愛好家団体であり、規格の制定などを主な活動とするのに対し、JMRAはメーカー団体である点が大きな違いです。NMRAが趣味の普及と規格統一に力を入れるのに対し、JMRAはメーカー間の連携強化と業界全体の活性化を主な目的として活動していました。

JMRAの鉄道模型ショウは、構成員であるメーカーだけでなく、他の業者も参加できるオープンなイベントでした。これは、業界全体の活性化を図るというJMRAの姿勢を反映したものでしょう。参加者は、各メーカーの新製品に触れるだけでなく、業界関係者との交流を通じて、情報交換やビジネスチャンスの拡大を図ることができました。

JMRAは、日本の鉄道模型業界の発展に大きく貢献した団体です。長年にわたる活動を通じて、多くの鉄道模型愛好家を魅了し、日本の鉄道模型文化を育んできました。近年は活動が縮小しているようですが、その功績は業界関係者の記憶に深く刻まれています。

事務局所在地: 東京都大田区下丸子1-9-9

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