日本革命的共産主義者同盟（第四インターナショナル日本支部）

日本革命的共産主義者同盟（第四インターナショナル日本支部）の全貌

1965年に結成された日本革命的共産主義者同盟（第四インターナショナル日本支部）、通称「第四インター」は、日本における新左翼党派の一つです。本稿では、その歴史、思想、活動、そして組織の変遷を詳細に解説します。

黎明期：革共同からの出発と初期の活動

第四インターの起源は、1950年代後半の革命的共産主義者同盟（革共同）へと遡ります。革共同内部の路線対立を経て、1965年、太田龍派の国際主義共産党との統合によって第四インターが誕生しました。

初期の活動は、学生運動との強い結びつきが特徴です。国際共産主義学生同盟などの学生組織を傘下に収め、安保闘争や大学紛争に積極的に参加しました。また、機関紙『世界革命』（のちに『かけはし』に改題）を通じて、独自の理論や主張を展開しました。

激動の70年代：三里塚闘争と極東解放革命

1970年代は、第四インターにとって最も活発な活動期でした。特に三里塚闘争への関与は、その存在感を大きく高めました。1978年の成田空港管制塔占拠闘争は、第四インターが掲げる「新東京国際空港開港阻止」というスローガンを実現した象徴的な出来事となりました。

この時代の第四インターは、「極東解放革命」という独自の路線を掲げていました。これは、米日韓軍事同盟に対抗し、アジア諸国の反帝国主義運動との連帯を強調するものでした。沖縄闘争、韓国民主化運動、部落解放闘争など、様々な運動に積極的に関与し、幅広い支持層を獲得しました。

80年代以降：性差別問題と組織分裂

1980年代に入ると、第四インターは内部的な問題に直面します。組織内性暴力問題（ABCD問題）の発覚は、大きな衝撃を与えました。この問題への対応をめぐって内部抗争が激化し、組織は分裂へと向かいます。

この分裂は、性差別問題への対応の遅れや、組織運営における民主主義的欠如などが背景にありました。また、三里塚闘争における中核派との対立も、分裂の一因となりました。

1991年以降：支部資格剥奪とその後

1991年、第四インターナショナル統一書記局は、性差別問題への対応の不備を理由に、日本支部としての資格を剥奪しました。これにより、第四インターは「日本革命的共産主義者同盟(JRCL)」と改称し、活動拠点を再編することになりました。

その後、JRCLと国際主義労働者全国協議会（労働者の力）の2つのグループが、第四インターナショナル統一書記局に参加する「パーマネント・オブザーバー・グループ」として活動を続けています。

結論：激動の時代を生き抜いた新左翼党派

第四インターは、日本の新左翼運動において特異な存在でした。革共同からの分裂、三里塚闘争や成田空港闘争への関与、性差別問題への対応、そして組織の分裂と再編など、激動の時代を生き抜きました。その歴史は、日本の新左翼運動を理解する上で重要な一端を担っています。その活動や思想は、現在もなお、様々な議論を呼んでいます。

参考文献

『日本革命的共産主義者同盟小史』党史編纂委員会・編 国際革命文庫 新時代社
『三多摩社青同闘争史』織田進 著 国際革命文庫 新時代社
週刊かけはし
労働者の力

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