日本音響学会

一般社団法人 日本音響学会

一般社団法人日本音響学会（にほんおんきょうがっかい、英称：The Acoustical Society of Japan、略称：ASJ）は、音に関わる様々な分野を網羅する学術団体で、1936年に設立されました。この学会は、音に関する学問や技術の発展を促進することを目的としており、音響に興味を持つ研究者や技術者が多く所属しています。

設立の経緯

日本音響学会は、1936年4月15日に小幡重一・石本巳四雄・颯田琴次・田口三郎の中心となる呼びかけにより設立準備委員会を設立し、同年10月に正式に設立されました。初代会長には石本巳四雄が選ばれたことから、学会の活動が本格的にスタートしました。それ以来、音響に対する研究や技術の向上を目指して、多くの研究者や技術者が参加し続けています。

研究委員会の構成

日本音響学会は、以下の8つの専門分野に研究委員会が設置されています。それぞれの委員会は定期的に研究会を開催し、専門的な知識や技術の交流を促進しています。

1. 音声研究委員会 (SP): 音声やスピーチに関する科学的および技術的な課題を扱い、音声研究会を電子情報通信学会と共催で開いています。
2. 聴覚研究委員会 (H): 聴覚に関連する研究を行い、聴覚研究会を定期的に開催しています。
3. 騒音・振動研究委員会 (N): 騒音や振動に関連する研究活動を行っています。
4. 建築音響研究委員会 (AA): 建築音響に特化した研究を進め、研究会を開催しています。
5. 電気音響研究委員会 (EA): 電気音響に関する研究を行い、これも電子情報通信学会と共催の形式で進めています。
6. 音楽音響研究委員会 (MA): 音楽に関する研究を行い、楽器や歌声といった音楽の要素に焦点を当てた活動をしています。
7. 超音波研究委員会 (US): 超音波に関する研究を対象とし、基礎から応用に至る様々なテーマを扱います。
8. アコースティックイメージング研究委員会 (AI): 音響を用いたイメージング技術に注目した研究を行っています。

研究発表会の開催

日本音響学会は、年に2回の研究発表会を開催しています。春季は主に東京またはその近郊で行い、秋季は他の地域にて実施されています。この発表会は、学会内外からの参加者が最新の研究成果を発表し、意見交換を行う重要な場となっています。

支部活動

全国各地には関西、東海、東北、九州、北陸などの支部が設立されており、それぞれの地域で独自の研究発表会や見学会なども行われています。これにより、地域における音響学の普及と発展が図られています。

出版および論文誌

日本音響学会は、コロナ社から多数の音響関連書籍を出版しています。また、会員は論文を投稿できる和文の「日本音響学会誌」や英文の「Acoustical Science and Technology」を発行し、音響研究の最前線を広めています。

歴代会長と今後の展望

このように、日本音響学会は音に関する幅広い研究活動を支援しており、それぞれの委員会や支部が連携して音響学の発展に寄与しています。学会は今後も音響技術の進化に対応した研究を進め、国内外での交流を深めていくでしょう。

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