日産・クリッパーバン

クリッパーバン（CLIPPER VAN）について

クリッパーバンは、日産自動車が販売するセミキャブオーバー型の軽ライトバンです。この車種は、初代が三菱自動車からのOEM供給を受けたことから始まり、2代目以降はスズキから供給されています。クリッパーバンは、クリッパートラックと同時に発表され、日産による軽自動車ラインナップの中でも、モコの後に登場したモデルです。

特に、クリッパーバンは、小型商用車として人気があり、実用性とデザインのバランスがとれた車両です。また、初代から現在に至るまで、様々なモデルが登場し、それぞれに改良や変更が施されてきました。

初代モデル（U71V/U72V/U79V型）

発売開始と概要

2003年8月29日、三菱自動車と日産自動車は、共同プレスリリースを行い、クリッパーの名称で新型軽商用車の販売開始を発表しました。初代モデルは2003年10月6日に市場に登場し、グレードは「SD」、「DX」、「GL」の3種類が用意されました。この初代モデルは、スタイリングとして大きな変更は無く、フロントグリルやエンブレムのデザイン変更が主な違いでした。

改良とアップデート

2004年には、一部改良が行われ「平成17年基準排出ガス50%低減レベル」を達成。助手席エアバッグなどの安全装備が標準装備され、衝突安全性が向上しました。また、2005年12月にはマイナーチェンジが行われ、フロントデザインや内装の質感が向上し、使い勝手の良さが追求されています。

2010年には、クリッパーの名称が「NV100クリッパー」と改名され、新たにデザイン変更と装備内容の充実が図られいました。特に、燃費向上や衝突安全性の面での改善が大きなポイントです。

2代目（DR64V型）

2013年12月、クリッパーはフルモデルチェンジを行い、スズキのエブリイとのOEM供給関係に移行しました。このモデルでは、ハイルーフ仕様やプライバシーガラス、快適な内装が装備され、使い勝手が向上しました。

特徴的な点は、エンジンやトランスミッションの改良を通して、燃費効率が改善され、環境性能も向上しました。

3代目（DR17V型）

2015年に登場した3代目は、さらなるエンジン効率の向上と軽量化が実施され、日産の商用車として初めてレーダーセンサーによる衝突被害軽減ブレーキなどの最先端技術が導入されました。

クリッパーEV

2024年1月、クリッパーEVが販売開始され、三菱自動車からのOEM供給を再開しました。EV版では新たに環境への配慮が求められる中、軽商用車としての機能性と効率性を兼ね備えています。

車名の由来とその他の情報

「クリッパー」の名称は、旧プリンス自動車から受け継がれたもので、意味は「俊足を誇る馬」を指しています。また、特に軽自動車市場において、クリッパーバンは実用的なモデルとして多くの顧客に支持されています。

このように、クリッパーバンは、軽自動車としての特性を活かしつつ、時代に応じた進化を遂げているのです。

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