日産・ホーミー

ホーミー (Homy)

ホーミーは、プリンス自動車工業によって開発されたキャブオーバー型のマイクロバスである。その後、日産自動車に吸収合併されたことで、日産ブランドの一部としても親しまれてきた。ホーミーは小型トラック「ホーマー」との姉妹車として位置付けられ、1965年に初代モデルが発表された。以降、様々なモデルチェンジを重ねながらも、多くの人々に支持され続けた。

概要

初代ホーミーは1965年に登場し、15人乗りのマイクロバスとして大きな関心を集めた。このマイクロバスは、前年に発表された小型トラック「ホーマー」を基にアレンジされ、乗客向けのデザインと機能を持ち合わせていた。その後、1966年に日産との合併を経て「日産・プリンス・ホーミー」と改称され、1970年には単に「日産・ホーミー」として販売されることとなった。さらにこの後、2代目からは同社のキャラバンと姉妹車の関係が始まり、販売網の違いが見られた。

沖縄県では、ホーミーという名称が琉球方言の「ホーミ」と音が似ていることから、キャラバンがかわりに販売されることもあった。

歴史

初代（1965年-1976年）

1965年に登場した初代B640型は、15人乗りのマイクロバスとして定位され、小型トラックの新たなバリエーションモデルだった。合併を経た1966年には日産・プリンス・ホーミーと改名され、1970年にはさらに「日産・ホーミー」となった。1972年には型式がT20型に改定され、より商業的な展開が図られた。

2代目（1976年-1980年）

1976年にE20型が登場し、ホーマーとの関係が切断された。以後、初代キャラバンと姉妹車として展開し、その後乗用バージョンも登場した。

3代目（1980年-1986年）

1980年にはE23型にフルモデルチェンジされ、キャラバンとの共通点がより際立った。このモデルではエンジンバリエーションも豊富になり、運転性能の向上が見られた。

4代目（1986年-1999年）

1986年から1999年にかけて発売されたE24型では、さらなるモデルチェンジが行われ、多彩なエンジンの選択肢が用意された。また、特別仕様車やグレードも豊富で、特に上級グレードは高い性能を誇っていた。しかし、1997年には「ホーミーエルグランド」の登場により、ホーミーのラインナップは整理され、1999年にはディーゼル車の生産が終了。これにより35年続いたホーミーの歴史が幕を閉じることとなった。

名称の由来

「Homy」の名前は、プリンス自動車のトラック「ホーマー」と英語の「my」を組み合わせた言葉で、「私のホーマー」を意味する。これは、ホーマーのルートバンを基にした15人乗りマイクロバスに適用された名称だった。

まとめ

ホーミーは、プリンス自動車工業時代から続く名車として、多くの人々に愛された。商用・乗用車としての佇まいを持ちつつ、様々なニーズに応えるモデルチェンジを繰り返し、特に多人数乗車においてその特性を発揮してきた。現在もホーミーに負けない性能や運転の楽しさは多くのファンを魅了している。

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