日産・ラングレー

ラングレー（Langley）

ラングレーは、かつて日産自動車が製造していた小型自動車であり、通称「スカイラインズ・ミニ」として知られています。この車両は、日産プリンス系列の販売会社向けに設計され、親しみやすいデザインと高い性能が特徴です。特に、ラングレーはパルサーを基にした姉妹車として位置付けられ、スカイラインとの関連性を強調した広告戦略が採られました。しかし、後のラインナップ整理に伴い、ラングレーはパルサーに統合されることになりました。

歴史

初代 N10型系（1980年-1982年）

ラングレーのデビューは1980年6月に遡ります。キャッチフレーズは「愛のラングレー」で、初代パルサーをベースに、フロントとリアデザインが変更されました。このモデルは3ドアハッチバックのみのボディバリエーションがあり、エンジンはA14型OHV4気筒1.4L（80馬力）やA14E型（92馬力）が設定されていました。

サスペンションは4輪独立懸架で、内装には運転しやすさを考慮した工夫が施されていました。1981年にはエンジンがE15S型1.5Lに変更され、自動変速機（AT）も利用可能となるなど、進化を遂げました。

2代目 N12型系（1982年-1986年）

1982年6月、ラングレーは2代目モデルに進化しました。「ポールとポーラの新ラングレー」というキャッチフレーズが特徴で、デザインは先代と似つつも更新されています。このモデルは、パルサーおよびリベルタビラと姉妹車の関係にあり、主に3ドアと5ドアのハッチバックが用意されました。

エンジンにはE15ET型ターボなども追加され、1984年には内外装の大幅な変更が実施されました。さらに、1985年には新たなモデルが追加され、ターボ車は冷却方式の効率化が図られました。

3代目 N13型系（1986年-1990年）

1986年10月には3代目が発売され、レーシングドライバーの鈴木亜久里がCMキャラクターに起用されました。「スカイラインズ・ミニ」として親しまれるようになり、システムの変更も加わり、フルオートフルタイム4WDなどが採用されました。ボディには3ドアハッチバックに加え、4ドアセダンも設定され、広範なラインナップが展開されました。

エンジンの選択肢も豊富で、ターボエンジンやディーゼルエンジンが用意され、後のマイナーチェンジではさらに性能向上が図られました。1990年にはパルサーが4代目にモデルチェンジされ、ラングレーの販売も終了し、約10年間の歴史に幕を閉じました。

車名の由来

ラングレーという名称は、太陽密度の放射エネルギーを示す単位に由来しており、航空学のラングレー博士の功績を称えたものです。このように名付けられたラングレーは、日産の代表的な小型車の一つとして、多くの人々に愛され続けました。

終わりに

ラングレーシリーズの国内累計生産台数は約29万1000台に達し、日産自動車の小型車市場での存在感を示しています。時代に合わせて進化し続けたラングレーは、多くのファンに支えられ、その名を刻むこととなりました。

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