日立戸塚レパード

日立戸塚レパード

日立戸塚レパード（ひたちとづかレパード、英: Hitachi Tozuka Leopard）は、かつて日本の女子バスケットボール界に存在した実業団チームである。神奈川県横浜市に本拠地を置き、最終的にはWリーグに所属していた。

沿革

チームの源流は、1961年に日立製作所の戸塚工場（横浜市）を拠点とする女子バスケットボール部として産声を上げたことに遡る。創設後、チームは着実に実力をつけ、1971年には当時のトップリーグであった日本リーグへの昇格を果たした。この躍進は、日本初のプロコーチとされる榎本日出夫氏の指導によるところが大きいとされる。

日本リーグ昇格後、日立戸塚は女子バスケットボール界を牽引する存在へと成長する。特に1976年度、1977年度には、日本リーグと全日本総合選手権（オールジャパン）の両タイトルを二年連続で獲得するという快挙を成し遂げ、黄金期を迎えた。日本リーグの女子カテゴリにおいては、ユニチカや第一勧銀といった古豪とともに「三強」と称される時代を築き、共同石油（現在のENEOS）やシャンソン化粧品といった新たな強豪が登場するまで、その存在感を示し続けた。

また、多くの全日本代表選手を輩出したことも特筆される。1975年の世界選手権で銀メダルを獲得したメンバーのうち、大塚宮子氏と林田和代氏は日立戸塚に所属しており、両選手は翌年のモントリオールオリンピックにも出場するなど、日本代表の中心選手として活躍した。この他にも、合原千代美氏、木塚裕子氏、鈴木真理氏、伊藤正子氏、山本千賀氏、田邉広子氏、黒田麻由美氏、名木洋子氏、江口真紀氏、畑恵里子氏ら、多くの名選手がチームの歴史を彩った。

1999年に発足した女子バスケットボールの新たなトップリーグ、Wリーグにも参戦したが、かつての勢いは見られず、成績は低迷。入れ替え戦圏内に沈むなど苦戦を強いられた。これに加え、親会社である日立製作所の経営改革に伴うスポーツ活動への支援体制縮小が追い打ちとなり、2002年をもって休部、事実上の廃部となった。

このチーム消滅の前年、2001年には、同じく日立製作所が擁し、かつて強豪として知られた女子バレーボールチーム「日立ベルフィーユ」も廃部となっており、同社を代表する女子スポーツの古豪が短期間のうちに相次いでその歴史に幕を下ろすこととなった。

なお、戸塚工場には強化指定チームではなかったものの男子バスケットボール部も存在しており、こちらは現在も関東実業団リーグで活動を続けている。

歴代所属選手（一部）

• - 合原 千代美
• - 大塚 宮子
• - 林田 和代
• - 木塚 裕子
• - 鈴木 真理
• - 伊藤 正子
• - 山本 千賀
• - 田邉 広子
• - 黒田 麻由美
• - 名木 洋子
• - 江口 真紀
• - 畑 恵里子

関連項目

山本浩二 (バスケットボール)
清水良規
日立ハイテク クーガーズ（旧日立那珂女子バスケットボール部）
山梨クィーンビーズ（旧日立甲府女子バスケットボール部）
サンロッカーズ渋谷（旧日立本社男子バスケットボール部）
いすゞ自動車ギガキャッツ
* 横浜市を本拠地とし、2002年に休部した男子バスケットボールチーム。元日立戸塚監督の小浜元孝氏が指導にあたっていた時期がある。

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