日米追加条約

日米追加条約について

日米追加条約とは、1857年6月17日に締結された条約であり、アメリカ合衆国と日本との間のかつての条約を補完することを目的としていました。この条約は、日本の初代アメリカ合衆国総領事タウンゼント・ハリスと、江戸幕府の下田奉行である井上信濃守、中村出羽守との間で交わされました。この条約は全9か条から成り、その中に日本の貿易の拡大やアメリカ人の居住権に関する重要な内容が盛り込まれています。

日米追加条約は、マシュー・ペリーが結んだ日米和親条約を改訂する形で締結されたもので、日本側の慎重な交渉により、合意までにはおおよそ10か月の時間を要しました。この間、特に議論を呼んだのは居住権、旅行権、為替の取り決めでした。

条約の内容

この条約において特に注目すべきは、以下の内容です：
1. 新たな港の開放 - 長崎に新しい港を設けることが定められました。
2. 居留権の付与 - アメリカ人が日本の下田や箱館（現在の函館）に居住する権利が認められました。
3. 貨幣の交換 - 日本とアメリカの貨幣は同種同重量、つまり金は金、銀は銀として交換されることが明記され、また日本側はその改鋳に6%の手数料を徴収することが合意されました。

さらに、条約では領事裁判権も取り決められており、この部分はその後1858年7月29日に締結された日米修好通商条約に引き継がれる形になりました。

条約の破棄

ただし、日米追加条約には持続的な改善が求められたため、その内容は後に日米修好通商条約によって上書きされることになり、日米修好通商条約が発効すると同時に日米追加条約は廃棄されました。このため、日米追加条約は、実質的には非常に短命な条約であったと言えます。

アメリカ国内での手続き

アメリカ合衆国における締結手続きについては、1858年6月15日にアメリカ合衆国上院がこの条約を承認する旨の決議を行い、その後6月30日には大統領ジェームズ・ブキャナンが条約の批准を公表し、正式に締結権を行使することが宣言されました。

まとめ

日米追加条約は、当時の日本において西洋との交流を進める重要なステップであり、またアメリカとの関係強化を示す契機となりました。歴史的な背景を持つこの条約の影響は、その後の日本の国際的な立場を形成するうえで、非常に大きな意味を持っていたのです。

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