日経BPクラシックス

日経BPクラシックス：現代社会の課題解決に役立つ古典シリーズ

日経BPクラシックスは、日経BP社が2008年4月に創刊した、古典作品の新訳シリーズです。単なる教養としての古典ではなく、現代社会が抱える問題の解決に役立つ知恵を提供することを目指しています。そのため、従来の硬い翻訳調ではなく、現代の読者にも理解しやすい平易な日本語で訳されています。

シリーズの特徴は、原文に忠実でありながら、現代の読者にとって分かりやすく、心に響く翻訳であることです。過去の翻訳に見られた、権威に頼った硬い表現や、時代遅れになった表現は徹底的に排除されています。

シリーズの目的

日経BPクラシックスの刊行にあたっては、古典を「現実の問題に直面し、その解決を求めるための武器」として提供することが掲げられています。そのため、単に原文を正確に訳すだけでなく、現代社会における意味や重要性を丁寧に解説することで、読者が古典から得られる知見を最大限に活かせるよう配慮されています。

翻訳と装丁

翻訳は、研究者や学者ではなく、気鋭のプロ翻訳家が担当しています。経済学、経営学、政治学、哲学など、幅広い分野を網羅しており、それぞれの分野の専門家が現代語に訳することで、より深く理解しやすい内容となっています。

装丁と造本設計は、デザイナーの祖父江慎氏をはじめとする、著名なデザイナーたちが担当しています。洗練されたデザインと高い品質の造本は、読書体験をさらに豊かにします。

主な刊行物

日経BPクラシックスでは、これまでに多くの古典が翻訳・刊行されています。代表的なタイトルとしては、以下のものがあります。

ミルトン・フリードマン『資本主義と自由』
ピーター・ドラッカー『マネジメント　務め・責任・実践』
ジョン・K・ガルブレイス『大暴落1929』
マックス・ウェーバー『職業としての政治／職業としての学問』
ジェラルド・カーティス『代議士の誕生』
ミルトン・フリードマン、アンナ・シュウォーツ『大収縮1929-1933　「米国金融史」第7章』
マックス・ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』
ヘンリー・ハズリット『世界一シンプルな経済学』
ウォルター・バジョット『ロンバード街　金融市場の解説』
ジョン・スチュアート・ミル『自由論』
カール・マルクス『資本論　経済学批判　第1巻』
ダグラス・C・ノース『経済史の構造と変化』
カール・ポパー『歴史主義の貧困』
アダム・スミス『道徳感情論』
サミュエル・B・グリフィス『グリフィス版　孫子　戦争の技術』
ジェームズ・M・ブキャナン、リチャード・E・ワグナー『赤字の民主主義　ケインズが遺したもの』
グレアム・アリソン、フィリップ・ゼリコウ『決定の本質　キューバ・ミサイル危機の分析　第2版』
ヨーゼフ・シュンペーター『資本主義、社会主義、民主主義』
フリードリヒ・ハイエク『隷従への道』
マックス・ウェーバー『世界宗教の経済倫理　序論・中間考察』
カール・シャピロ、ハル・ヴァリアン『情報経済の鉄則　ネットワーク型経済を生き抜くための戦略ガイド』
カール・シュミット『陸と海　世界史的な考察』
ロバータ・ウォルステッター『パールハーバー　警告と決定』
フリードリヒ・ハイエク『貨幣発行自由化論　競争通貨の理論と実行に関する分析』（改訂版）
ジョン・メイナード・ケインズ『雇用、金利、通貨の一般理論』
カール・シュミット『政治神学　主権の学説についての四章』
W・エドワーズ・デミング『危機からの脱出』
ジョン・スチュアート・ミル『功利主義』

これらの古典は、現代社会の様々な問題を考える上で貴重な示唆を与えてくれます。日経BPクラシックスは、現代社会の課題を解決するための知恵を求める読者にとって、必携のシリーズと言えるでしょう。

今後の刊行予定

今後、アレクシス・ド・トクビル『旧体制とフランス革命』などが刊行予定です。

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