日進 (装甲巡洋艦)

日進（にっしん）：春日型装甲巡洋艦

日進は、日本海軍の春日型装甲巡洋艦の2番艦であり、日露戦争における重要な活躍が評価されています。この艦船の音韻は、特に日本海海戦での戦闘における業績で知られています。

概要

日進は、大日本帝国海軍がアルゼンチン海軍から購入したジュゼッペ・ガリバルディ級装甲巡洋艦の一隻であり、艦名は同艦がアルゼンチン海軍で「モレノ」として知られていたことから変更されました。イタリアのアンサルド社で起工され、1903年に日本側に売却された経緯があります。ロシア帝国海軍も購入を目指していましたが、英国の仲介によって日本に引き渡されました。

日進は、当初第3艦隊に所属していましたが、旅順封鎖中に遭遇した触雷によって戦艦を失った後、戦闘能力の計算から第1艦隊第1戦隊に転属されました。以降、黄海海戦や日本海海戦において主力艦として戦闘に参加し、重要な役割を果たしました。この海戦には、少尉候補生として参加していた山本五十六（当時は高野姓）も乗艦しており、彼の後の指導者としての道に大きな影響を与えました。

日本海海戦

日本海海戦では、日進は第1戦隊の殿艦として、敵弾を浴びながらも戦闘を貫きました。その際、艦長の負傷もあり、山本五十六も重傷を負うなど、多くの戦傷者が出る惨状となりました。この戦闘においても、日進は数多くの敵弾にさらされました。艦の建造に関わったアルゼンチン海軍のマヌエル・ドメック・ガルシア大佐も乗艦しており、彼は戦争記録をまとめた書籍を著しました。これにより、当時の日本とロシアの国民感情や戦争戦略についての理解が深まることとなります。

爆発事故

日進の歴史において、非常に衝撃的な事件が1912年に発生しました。この艦の火薬庫での爆発により、2名が死亡、また17名が負傷する事故が起こりました。この事故は、清水港での演習帰りの途中に発生し、火薬の自然発火と最初は考えられましたが、後に一名の予備役兵曹による故意の火薬庫への放火であることが発覚します。この兵曹は艦長からの無視に憤慨し、艦を爆破しようとした結果、重罪が課せられました。

略歴

日進は1902年にアルゼンチンによって発注され、1903年には日本海軍に購入されます。その後、数度の戦争や演習に参加し、1945年には除籍されました。約30年にわたる艦歴は日本海軍の歴史において重要な位置を占めています。

艦長には、竹内平太郎や福井正義など、多くの著名な将官が就任し、艦の運命を共にしました。最終的には、1935年に除籍され、艦内での実験の際に沈没するという運命を辿りました。

日進の艦歴は、ただ単に軍事的な役割だけでなく、国際関係、戦争の残酷さ、そして日本国家とその海軍の成長を象徴する存在として、多くの人々に記憶されているのです。

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