日野・ブリスカ

ブリスカは、かつて日野自動車とトヨタ自動車が販売していた小型トラックです。

概要

1961年4月に初代モデルが発売されました。初代コンテッサから流用された893ccのGP20型エンジンを搭載。コンテッサがルノー方式のRR駆動だったのに対し、ブリスカは荷台架装が容易で過積載にも強いFR駆動方式を採用しました。

1962年には、ダブルキャブの「ピックアップ」と「ライトバン」、「パネルバン」が追加されました。どのモデルも2ドアで、ピックアップは2列シート6人乗り400kg積み、バンは6/3人乗り・400/600kg積みでした。

1965年5月には、2代目コンテッサを彷彿とさせるフロントマスクを採用し、H100系へとフルモデルチェンジ。エンジンも1,300cc（1,251cc/55ps）に変更され、車名も「ブリスカ1300」となりました。先代とは異なり、バリエーションはシングルキャブ3人乗りの「トラック」のみ（郵政省向けなどの特装車を除く）となり、積載量は1tに拡大。当時の小型トラック市場を席巻していたダットサントラックと競合するようになりました。

1966年10月に始まったトヨタ自動車工業との業務提携により、日野は大型車に注力することになり、翌1967年5月からはブリスカの販売権がトヨタに移管されました。

販売権移行後、外観は変わらないものの、利益率の見直しのため過剰品質が見直され、部品がトヨタ製に変更されるなどの変更を受け、「トヨタ・ブリスカ」として再発売されました。同時に日野では、後継車種となるハイラックスの設計・開発が開始されました。

1968年3月、フルモデルチェンジの際に車名がハイラックスに改称され、ブリスカとしての生産・販売は終了しました。

車名の由来

車名の由来は、「Brisk（快活な、きびきびした）」と「Car（車）」を組み合わせたものです。

沿革

初代 (1961年 - 1965年)
1961年4月：発売。排気量は900cc。当初は3人乗り750kg積みのシングルキャブトラックのみ。
1962年：6人乗りピックアップとライトバンを追加。
2代目 (1965年 - 1968年)
1965年5月：フルモデルチェンジでブリスカ1300となり、積載量も1tに拡大。
1967年5月：販売権をトヨタ自動車販売へ移譲し、車名を「トヨタ・ブリスカ」とする。
1968年3月：生産、および販売終了。後継はハイラックス。

関連項目

日野自動車
日野・コンテッサ
トヨペット・ライトスタウト
トヨタ・ハイラックス
ダイハツ・ハイライン - 同じくトヨタとの提携で生産を終了している。

関連リンク

* トヨタ自動車75年史　ブリスカ

もう一度検索