日野市ミニバス

日野市ミニバス：地域を繋ぐコミュニティバス

日野市ミニバスは、東京都日野市で運行されている地域密着型のコミュニティバスです。1986年8月20日に最初の路線が開業し、現在では7つの路線が、一般路線バスが運行していない地域を補完するように、市内を網羅しています。

概要

日野市ミニバスは、地域住民の足として、生活に欠かせない存在となっています。2009年5月16日には、川辺堀之内路線が開通し、日野市内の全地域をカバーするようになりました。

運賃は京王電鉄バスの一般路線バスと同様の対キロ多区間運賃制で、交通系ICカード（PASMO・Suica）が利用可能です。また、京王バスの金額式IC定期券「モットクパス」や東京都シルバーパスも利用できます。各種障害者手帳の提示による運賃割引も用意されています。

高幡不動駅を発着する三沢台路線と落川路線は、隣接する多摩市の聖蹟桜ヶ丘駅まで乗り入れており、日野市と多摩市を結ぶ役割も担っています。

コミュニティバスの先駆け

日野市ミニバスは、東京都内で2番目に運行を開始したコミュニティバスであり、全国的に見ても非常に早い時期の開業です。1980年代にコミュニティバスを運行開始した自治体は、武蔵村山市と日野市の2市のみで、コミュニティバスの先駆けとして知られています。

「コミュニティバス」という概念を全国に広めた武蔵野市のムーバスは1995年の開業であり、日野市ミニバスの方が先行しています。この流れを受け、1990年代には多摩地域でコミュニティバスの開業が相次ぎました。

沿革

日野市ミニバスは、地域住民のニーズに応えるために、様々な変遷を遂げてきました。

1986年8月20日：市内路線が運行開始
1991年11月18日：日野台路線が運行開始
1992年3月2日：三沢台路線が運行開始
1995年4月3日：南平路線が運行開始
2002年6月24日：旭が丘循環路線が運行開始
2004年12月20日：落川路線が運行開始
2005年7月1日：平山循環路線が運行開始
2009年5月16日：川辺堀之内路線が運行開始

これらの路線の開設や経路変更を経て、現在の日野市ミニバスの路線網が形成されました。

現行路線

現在運行されている主な路線は以下の通りです。

市内路線：高幡不動駅 - 豊田駅北口を結び、日野市役所や日野市立病院を経由する基幹路線
三沢台路線：高幡不動駅 - 聖蹟桜ヶ丘駅を結び、三沢台地区や百草園住宅を経由する路線
南平路線：高幡不動駅 - 豊田駅北口を結び、南平地区や北野街道口を経由する路線
旭が丘循環路線：豊田駅北口を起点に、旭が丘地区を循環する路線
落川路線：高幡不動駅 - 聖蹟桜ヶ丘駅を結び、落川地区や百草園駅を経由する路線
平山循環路線：豊田駅北口を起点に、平山地区を循環する路線
* 川辺堀之内路線：高幡不動駅 - 豊田駅南口を結び、川辺堀之内地区を経由する路線

車両

日野市ミニバスでは、主に小型車両が使用されていますが、一部路線では中型車両も使用されています。車両のデザインは、京王電鉄バスの塗装を基本としており、小型車には「ミニバスカラー」と呼ばれる独自のカラーリングが施されています。

まとめ

日野市ミニバスは、地域住民の生活を支える重要な公共交通機関として、なくてはならない存在です。今後も、地域ニーズに合わせた柔軟な運行で、日野市の発展に貢献していくことが期待されます。

地域公共交通の課題が叫ばれる昨今、日野市ミニバスの取り組みは、他の自治体にとっても参考になる事例と言えるでしょう。

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