日野町B26爆撃機墜落事故

日野町B-26爆撃機墜落事故

1955年（昭和30年）10月9日、東京都南多摩郡日野町（現・日野市）において、アメリカ軍のB-26爆撃機が墜落した事故が発生しました。

事故の概要

立川基地を離陸した2機のB-26爆撃機のうち、1機が離陸直後にエンジン故障に見舞われました。片方のプロペラが停止し、制御不能となった機体は、午前9時20分頃、立川基地から南へ約3キロメートルの地点、現在の日野市内の畑に墜落、爆発炎上しました。

当日は乾燥した北風が吹いていたため、火災は近隣の家屋へと延焼し、合計5棟、173坪が全焼するという被害をもたらしました。しかし、住民の迅速な避難により、死者は発生しませんでした。

墜落したB-26爆撃機の乗組員2名は、鎮火後、機体の残骸の中から遺体で発見されました。

事故後の対応

事故発生直後、地元の消防団、警察、消防に加え、立川基地からアメリカ軍が緊急出動し、現場の収拾活動にあたりました。迅速な対応により、更なる被害の拡大を防ぐことができました。

現在、墜落現場は多摩都市モノレールの甲州街道駅から北東へ約300メートルの場所に位置し、住宅地となっています。事故の痕跡はほとんど残っていません。

事故直後の炎上する機体の写真は、地元の住民によって撮影され、当日の夕刊に掲載されました。その写真には、エンジンの原型をとどめているものの、機体の他の部分はほぼ完全に破壊されている様子が写っていました。

報道の相違

読売新聞の記事では、事故機は墜落する前から火を噴いていたと報じられています。一方、朝日新聞の記事では、墜落後に炎上したと報じており、報道内容に若干の食い違いが見られます。事故原因の特定や状況把握において、情報が錯綜していたことが伺えます。

関連項目

日本におけるアメリカ軍機事故の一覧
立川飛行場
横田基地
A-26 (航空機)

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