日野資矩

日野資矩（ひのすけのり）は、江戸時代中期から後期にかけて活躍した公卿・歌人であり、藤原北家庶流の日野家37代当主です。父である日野資枝も歌人であり、その才能を受け継ぎました。

歌人としての活躍

資矩は、父・資枝と同様に和歌に優れ、『先考御詠』を編纂しました。また、金沢千秋の著した『川めぐり日記』の批評も行っています。歌道を通じて、天皇家をはじめとする皇族に重用され、宮中で催される歌会にも頻繁に参加しました。特に、後桜町天皇からは和歌の指導を受け、光格天皇とも非常に親しい関係を築きました。資矩は、この時代を代表する堂上歌人として、その名を広く知られています。

天皇家との親交

後桜町天皇から和歌の指導を受けたことや、光格天皇と深い親交があったことは、資矩の歌人としての地位を確立する上で大きな影響を与えました。宮中における歌会での活躍や、天皇からの信頼は、彼の才能と人柄を示すものです。

系譜

父：日野資枝
母：広橋勝胤の娘
正室：柳原光綱の娘
継室：壬生基貫の娘
子女：
男子：日野資愛 - 日野家38代当主
次男：大宮良季 - 大宮家10代大宮盛季の養子
男子：日野資雄
男子：日野永光
女子：今出川実種の養女 - 広幡経豊の室
次女：鶴子 - 鍋島斉正の養女、鍋島直与正室
女子：勘解由小路資善室
* 養女：寂照院 - 毛利匡邦継々室

資矩の血筋は、日野家をはじめ、大宮家や鍋島家といった名家にも繋がっています。多くの子女に恵まれ、その子孫たちは各方面で活躍しました。特に、長男の資愛は日野家38代当主となり、家名を継承しました。

日野資矩は、歌人としての才能と、天皇や皇族との親交を通じて、江戸時代後期の文化に大きく貢献した人物です。その名は、後世にも歌人として、そして文化人として語り継がれています。

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