日高晶彦

日高 晶彦（ひだか あきひこ）氏は、1952年8月19日に広島県広島市に生を受けた、日本の元プロ野球選手です。現役時代は投手および内野手としてプレーしました。

幼少期から高校時代

広島で育った日高氏は、地元の名門校である広島商業高校に進学し、野球部に入部します。早くから投手としての才能を開花させ、チームの中心選手として活躍。1年生だった1968年の秋季中国大会では、チームは順調に勝ち上がり、決勝戦へと駒を進めました。決勝では、玉島商業の好投手、松枝克幸氏との息詰まる投手戦となりましたが、惜しくも敗れ、準優勝という結果に終わりました。

この活躍が認められ、翌1969年春には選抜高等学校野球大会への出場を果たします。甲子園の舞台では、2回戦（初戦）で先発投手を務め、首里高校を相手に勝利を収めました。続く準々決勝ではリリーフとして登板しましたが、強豪・浪商の上田芳央投手に完封を喫し、チームは敗退となりました。このときのチームには、1年先輩に佐々木幸治氏といった才能ある選手がいました。

エースとなった1970年夏、日高氏は再び甲子園を目指します。広島県予選の決勝では、中学時代からのライバルであり、後にプロでも活躍する広陵高校の佐伯和司氏と対戦。互いに譲らない投手戦は延長戦にもつれ込みましたが、延長10回に及ぶ熱戦の末、日高氏が投げ勝ち、見事に夏の甲子園出場を決めました。夏の甲子園では、2回戦で高松商業の大北敏博投手と対戦しましたが、0対1で完封負けを喫し、甲子園での戦いを終えました。高校時代の同期には、四番打者としてチームを牽引した外野手の船田政雄氏がいます。投手としては、右のオーバースローから、カーブ、シュート、スライダーといった多彩な変化球を投げ分けていました。

プロ野球選手として

高校卒業後、日高氏はプロ野球への道を歩みます。1970年のプロ野球ドラフト会議において、東映フライヤーズから6位で指名され、入団しました。奇しくも、高校同期の船田氏もドラフト4位で同じ東映に入団しています。

プロ入り後は投手としてスタートを切りました。1971年3月14日に行われた広島カープとのオープン戦では、4イニングを3安打に抑える投球を見せ、首脳陣の期待も集めましたが、同年は1試合の先発を含む4試合に登板したものの、プロの厚い壁に阻まれ、目覚ましい結果を残すことはできませんでした。その後は登板機会が減少し、投手としてのキャリアは短命に終わります。

活躍の場を求めて、1974年には内野手へのコンバートを試みます。守備位置を変えて迎えた翌1975年には、主に三塁手として5試合に出場しました。さらに1976年のシーズン最終戦では、一塁手として先発出場を果たす機会も得ましたが、残念ながらプロの舞台でレギュラーとして定着し、大きな足跡を残すまでには至りませんでした。

日高氏が所属した球団は、入団当初の東映フライヤーズから、1973年には日拓ホームフライヤーズへ、そして1974年には日本ハムファイターズへと球団名が変更されています。日高氏は、一貫して背番号「48」を背負い、この球団の一員としてプロ野球人生を送りました。そして、1977年シーズンを最後に、プロ野球選手としての現役生活に区切りをつけ、バットを置くことを決断しました。

引退後の人生

プロ野球選手としての現役を引退した後、日高氏は故郷である広島へと戻り、新たな人生を歩み始めました。現在は、地元で飲食店を経営しており、「天麩羅・天晶」という店名で知られています。野球で培った粘り強さと誠実さをもって、第二の人生においても活躍されています。

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