旧香港上海銀行長崎支店

旧香港上海銀行長崎支店記念館

旧香港上海銀行長崎支店は、19世紀末に長崎に開設された香港上海銀行の支店建築を引き継ぎ、記念館として公開されている施設です。この建物は、建築家・下田菊太郎の設計によるもので、現存する長崎市内の石造り洋館としては最大規模を誇ります。

歴史

1892年に開設された香港上海銀行長崎支店は、1904年に現在の建物が竣工しました。当時、神戸以西では唯一の外国銀行として、在留外国人、特に貿易商を主な顧客とし、外国為替やロンドン、上海、香港における外貨売買といった特殊為替業務を担っていました。

営業終了後、建物は長崎県に買収され、警察庁舎として利用された時期もありましたが、その後長崎市が取得し、長崎市立歴史民俗資料館として活用されました。1987年には、この建物を解体して国際交流会館を建設する計画が持ち上がりましたが、市民の保存運動により計画は撤回され、保存されることとなりました。約4年の歳月をかけた補修工事を経て、1996年に長崎市旧香港上海銀行長崎支店記念館として開館し、1989年には国の重要文化財に指定されています。

施設概要

館内は、1階が資料展示室と、銀行業務を行っていた当時のカウンターが残る多目的ホールとなっています。多目的ホールは、最大100名を収容可能で、閉館後の時間帯には講演会や小規模な演奏会などにも利用されています。2階と3階も資料展示室として公開されており、長崎と上海を結ぶ航路、長崎港の歴史、長崎華僑の歴史、建築家・下田菊太郎、そして孫文と長崎出身の実業家・梅屋庄吉との関係に関する展示を見ることができます。

アクセス

• - 長崎電気軌道5号系統「大浦海岸通り」電停または「大浦天主堂」電停から徒歩約3分
• - 長崎バス「松ヶ枝国際ターミナル」バス停（旧「グラバー園入口」バス停）から徒歩約1分

周辺情報

記念館の周辺には、以下のような観光スポットや施設があります。

• - 南山手
• - 長崎港
• - 長崎市べっ甲工芸館
• - 大浦警察署
• - 長崎バス松が枝営業所

関連情報

• - 香港上海銀行（HSBC）
• - HSBCホールディングス

旧香港上海銀行長崎支店記念館は、長崎の歴史と異文化交流の足跡を辿ることができる貴重な場所です。ぜひ一度、訪れてみてください。

長崎市旧香港上海銀行記念館

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