早川泰正

早川 泰正の生涯と業績

早川 泰正（はやかわ やすまさ）は、1918年の1月21日に北海道札幌市に生まれ、2010年12月26日に千葉県市原市で亡くなった日本の著名な経済学者です。彼はその生涯を通じて、経済学の発展に多大な貢献をしました。北海道大学の名誉教授であり、第5代千葉商科大学の学長としても知られています。

学歴と初期のキャリア

早川氏は1935年に札幌第一中学校を卒業し、1941年には東京商科大学（現在の一橋大学）を卒業しました。彼は杉本栄一ゼミに所属しており、同年に企画院の嘱託としての職に就き、経済研究所の研究員として活動を始めました。1947年には北海道大学法文学部の助教授となり、その後1957年には経済学部の教授の地位を得ました。

主な業績と所属団体

早川氏は1960年から理論・計量経済学会の理事を務め、1961年には経済学の博士号を取得しています。彼は1965年に北海道大学経済学部の部長に就任し、その後も多くの役職を歴任しました。その中でも、1968年には北海道地方労働委員会の公益委員を、1969年には最低賃金審議会の委員を務めました。1973年には北海道大学附属図書館の館長、1976年には北海道開発審議会の委員に任命されるなど、教育と行政の両方で重責を担いました。

1979年には日本国有鉄道北海道総局評議会の評議員に就任しました。彼の功績は多岐にわたり、1981年には北海道大学の名誉教授資格を得て、1987年には千葉商科大学の学長に就任しました。彼は1994年に勲二等瑞宝章を受章し、その業績が広く評価されました。

早川泰正の死去

早川氏は2010年12月26日に肺炎により、千葉県内の自宅でその生涯を閉じました。彼の死去に際しては、如水会館にてお別れの会が開かれ、彼の多くの業績や人柄をしのんで多くの人々が集まりました。

代表的な著作

早川氏は経済学の分野において、数多くの著書を残しています。その中には、1947年に発表された『国民所得の分析』が含まれており、これは共同執筆によるもので、日本の経済学の基礎を形成する重要な作品となっています。また、1951年に発表した『經濟變動理論への途』や、1955年の『經濟學説全集 : 近代経済学の革新』など、経済学の理論に関する重要な研究が次々と発表されました。

また、1958年には『経済変動理論 : 拡張と崩落の経済理論』を著し、1972年には『戦後日本経済と景気理論』を発表するなど、日本経済の変遷を深く洞察する著作を残しています。1983年に発表された『近代経済学』も彼の業績のひとつで、経済学の教育にも寄与しました。

早川泰正の研究と教育に対する情熱は、彼の著作や北海道大学での教鞭を通じて次世代に受け継がれており、その影響力は今もなお続いています。彼の生涯は、経済学の発展と教育の重要性を示す一例となっています。

もう一度検索