早稲田嘉夫

早稲田 嘉夫（わせだ よしお）

早稲田嘉夫は、日本の材料工学の分野において著名な専門家であり、工学博士として多くの業績を残してきました。1945年10月22日に愛知県で生まれ、岡崎市の中学校を経て、1964年には愛知県立岡崎高等学校を卒業。その後、1968年には名古屋工業大学金属工学科を卒業しました。

彼は名古屋工業大学で師事した矢島悦次郎の指導のもと、1973年に東北大学大学院工学研究科金属材料工学専攻の博士課程を終了し、工学博士の学位を取得しました。その後、東北大学選鉱製錬研究所で助手としてキャリアをスタートし、1977年にはトロント大学で客員教授を務めるなど、国際的な舞台でも活躍しました。

1980年からは東北大学選鉱製錬研究所の講師として勤務。他の学術的な役職を経て、1990年には選鉱製錬研究所の所長に就任しました。以降、同大学の素材工学研究所長や多元物質科学研究所の所長を歴任し、2002年には副学長も務めました。

早稲田氏の業績は豊富で、2004年からは国立大学法人東北大学の理事・副総長を務め、日本金属学会会長や資源・素材学会会長など、多くの組織の役員としても活躍してきました。また、東北大学名誉教授の称号も受けており、2023年6月には公益財団法人電磁材料研究所の理事長に就任しました。

著書と研究

早稲田嘉夫は数多くの著書を執筆しており、代表的な作品には『冶金物理化学演習：基礎と応用』や『理工系学生・エンジニアのための熱力学：問題とその解き方』などがあります。これらの著作は、学生や研究者の必読書として広く知られています。さらに、X線構造解析に関する書籍も手がけ、材料科学の理論と実践に貢献しています。

受賞歴

彼はさまざまな賞を受賞しており、2020年には河北文化賞、2019年には瑞宝中綬章を受けています。また、過去には日本金属学会論文賞を複数回受賞し、インド材料学会の名誉会員にも選ばれるなど、国際的にも評価されています。特に、2005年に受けた紫綬褒章は、彼の業績を高く評価したものと言えるでしょう。

終わりに

早稲田嘉夫は、材料工学の分野での著しい業績により、日本国内外で広く認知されている学者です。彼の研究は新たな材料の開発や、材料工学の教育分野にも大きな影響を与えています。今後も彼の活動から目が離せません。

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