早稲田大学仏教青年会

早稲田大学仏教青年会の概要

早稲田大学仏教青年会（わせだだいがく ぶっきょうせいねんかい）は、早稲田大学に関わる学生、卒業生、教員が参加する団体であり、仏教文化の振興と青年仏教徒間の親睦を目的としている。設立は明治19年（1886年）であり、その設立には当時の重要な思想家であり教育者であった小野梓が深く関与していた。小野は、近代化が進む日本において仏教を普及させるための活動を行っており、特定の宗派に属さない立場から広範に仏教を捉え、様々な可能性を模索していた。

設立の歴史

小野梓は、欧米で活発に行われていたキリスト教青年会（YMCA）の運動に触発され、日本でも同様の活動を行うべきだと考えていた。その結果、明治19年に教友会が設立され、ここから早稲田大学仏教青年会の歴史が始まる。初期の活動では、大学内で仏教講習会が開催され、多くの学生を集め、仏教の諸問題について考える機会が設けられた。

全国的な運動へ

教友会の設立は、日本各地での「仏教青年会運動」の先駆けとなった。当時、他の大学でも順次仏教青年会が設立されるようになり、例えば、明治20年には京都の龍谷大学、明治23年には慶應義塾、さらには大正8年には東京大学においても同様の団体が誕生した。こうした流れの中で、早稲田大学の教友会は、特に古い歴史を持つことが数多くの資料から確認されている。

名称の変遷

教友会はその後、名称を幾度か変えながら、最終的に早稲田大学仏教青年会と定まったのは大正12年（1923年）のことである。それ以降もこの団体は様々な変遷を経たが、常に仏教文化の振興に努め、その存在意義は現在でも変わらない。昭和33年（1958年）には、機関誌『久遠』を年次で発行し、さらには平成22年（2010年）からは査読付きの研究論文集『久遠』を出版し、学術界においてもその評価を得ている。

歴代の会長

早稲田大学仏教青年会には、これまで数回の会長が存在し、それぞれの時代において会の運営を行ってきた。第1代は武田豊四郎であり、1925年に就任し、以後も数名の会長がその責務を果たしてきた。

影響力のある人物

この団体には、歴史的に見ても多くの影響力のある人物が関与してきた。土屋詮教は1900年代から1920年代にかけて重要な立場で活動しており、木山十彰は1920年代から1930年代に活動し寄宿舎「至心学寮」を設立した。また、福井康順は1950年代の復興期にも重要な役割を果たしている。こうした人物たちの尽力により、仏教青年会はその意義を更に強め、今日に至っている。

現在の活動状況

今日、早稲田大学仏教青年会は、定期的な集まりやイベント、信仰に基づいた研修を通じて、会員同士の交流や仏教文化の理解を深めている。また、学術的なアプローチを通じて、仏教の研究を活発に行っており、その成果は広く評価されている。これからの活動がどのように展開されていくのか、期待が寄せられている。

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