早稲田大学大学院ファイナンス研究科

早稲田大学大学院ファイナンス研究科：財務・金融のプロフェッショナル育成を目指して

早稲田大学大学院ファイナンス研究科は、財務・金融分野における高度な専門知識と実践能力を備えた人材育成を目的として、2004年に設立されました。東京都中央区日本橋にキャンパスを構え、2016年度まで多くの優秀な人材を輩出しました。

研究科の概要

本研究科は、早稲田大学商学学術院に属する専門職大学院として、ファイナンス専攻のみを設置。2年間の専門職学位課程で、修了者には「ファイナンス修士（専門職）」(Master of Business Administration、MBA) の学位が授与されました。

教育の特徴

本研究科の教育の特徴として、以下のような点が挙げられます。

実践的な教育: 企業の最高財務責任者（CFO）や最高経営責任者（CEO）など、幅広い分野で活躍できる人材育成を目指した実践的なカリキュラムが組まれていました。
多様な学生層: 新卒者から社会人まで、多様なバックグラウンドを持つ学生が学んでいました。特に社会人学生は、金融機関、監査法人、商社などに所属する者が多く、活発な議論が交わされました。
質の高い教授陣: 日本ファイナンス学会に所属する教授陣を中心に、財務・金融分野の第一線で活躍する専門家による質の高い教育が行われていました。内閣府官房審議官や金融庁長官といった経験を持つ教授陣も在籍しており、学生にとって貴重な学びの機会を提供しました。
修士論文: 各自の学習内容を深化させたリサーチ・レポート（修士論文に相当）の作成を通して、研究能力の涵養にも力を入れていました。

キャンパスと関係者

当初は日本橋一丁目三井ビルディング（コレド日本橋）の5階にキャンパスを構えていましたが、2016年度の募集停止と早稲田大学ビジネススクール（WBS）との統合に伴い、早稲田キャンパスに移転しました。日本橋キャンパスにはその後「WASEDA NEO」が開設され、サテライトキャンパスとしての機能が維持されています。

本研究科には、多くの著名な研究者や実業家が関わっていました。大村敬一氏（日本ファイナンス学会会長等を歴任）や川本裕子氏（三菱UFJフィナンシャル・グループ取締役）、米澤康博氏（年金積立金管理運用独立行政法人（GPIF）運用委員会元委員長）など、財務・金融界に多大な貢献をした方々が教授として活躍しました。また、高木祥吉氏（元金融庁長官）は客員教授として、グローバル化と金融証券規制に関する専門的な知識を提供していました。

卒業生にも、勝間和代氏（経済評論家）や三津原庸介氏（日本調剤社長）など、各界で活躍する著名人が数多くいます。

ファイナンス稲門会

卒業生を結ぶ組織として「ファイナンス稲門会」が設立され、約1000名の会員が活動しています。この会は、研究科の活動を支援し、卒業生同士のネットワーク構築にも貢献しています。

統合と未来

2016年度の募集停止を経て、早稲田大学ビジネススクールと統合されました。この統合により、より広い視野と多様な専門性を活かした教育体制へと進化を遂げ、財務・金融分野の発展に貢献し続けています。

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