旭橋 (下郷町)

福島県下郷町のシンボル、旭橋

福島県南会津郡下郷町に位置する旭橋は、阿賀川（大川）に架かる国道289号のアーチ橋です。その美しい姿は、下郷町の自然景観に調和し、地域住民の生活を支える重要な役割を果たしています。

橋の概要

旭橋は、以下の特徴を持つRC上路固定アーチ橋です。

形式: RC上路固定アーチ橋
道路規格: 第3種第3級
活荷重: 1等橋 (TL-20)
橋長: 87.000 m
支間割: 9.850 m + 63.700 m + 13.450 m
アーチ支間: 58.000 m
アーチライズ: 14.036 m
総幅員: 14.800 m
有効幅員: 14.000 m
車道: 8.000 m
歩道: 両側3.00 m
橋台: 鉄筋コンクリートラーメン式橋台
基礎: 直接基礎
曲率半径: 200 m

設計は大日本コンサルタントが、施工は渡部工務所（下部工）とピー・エス・コンクリート（上部工）が担当しました。

革新的な架設工法

旭橋の建設には、「合成アーチ巻立て工法（CLCA工法）」という、当時としては画期的な技術が採用されました。この工法は、架設用アーチ支保工に鋼管コンクリートを使用し、鋼管を架設後にコンクリートを充填して合成構造とするものです。この工法により、以下の利点が生まれました。

鋼管コンクリートの曲げ剛性が高く、施工中の変位が少ない
高い耐震・耐風安定性
架設用資材の削減
ロアリングによる鋼管架設での工期短縮

歴史的背景

以前の橋は1937年（昭和12年）に建設されましたが、幅が狭く老朽化が進んでいたため、通行制限が課されていました。そこで、1984年（昭和59年）に架け替え事業が開始され、1988年（昭和63年）に現在の旭橋が完成しました。

新しい橋は旧橋の約150m下流に建設され、地域住民の交通の便を大きく向上させました。

阿賀川と旭橋

旭橋が架かる阿賀川は、豊かな自然を育むとともに、地域の人々の生活に深く関わってきました。橋の上からは、四季折々の美しい景色を眺めることができ、訪れる人々を魅了しています。

旭橋は、単なる交通手段としてだけでなく、下郷町のシンボルとして、これからも地域と共に発展していくでしょう。

もう一度検索