明星駅

明星駅

概要

明星駅は、三重県多気郡明和町大字明星に位置する、近畿日本鉄道（近鉄）山田線の駅です。駅番号はM69が割り当てられています。当駅は、近鉄山田線だけでなく、自線区間に車庫を持たない鳥羽線や志摩線の車両も含めた広範囲の車両を管理する大規模な車両基地、明星検車区明星車庫が隣接していることが大きな特徴です。

歴史

この駅は、1930年（昭和5年）3月27日に参宮急行電鉄が松阪から外宮前（現在の宮町）までの区間を開業した際に開業しました。その後の鉄道事業者再編の中で、1941年（昭和16年）3月15日に関西急行鉄道山田線の駅となり、1944年（昭和19年）6月1日には近畿日本鉄道の駅となりました。

近年では、2007年（平成19年）4月1日から交通系ICカード「PiTaPa」の利用が可能になりました。また、駅の営業体制に変更があり、窓口での定期券・特急券販売は2019年（令和元年）10月2日をもって終了し、自動券売機での対応に切り替えられました。さらにその後、自動券売機の機能も縮小され、定期券や特急券の販売機能は順次終了しています。

駅構造

駅構造は地上駅で、列車待避が可能な島式ホーム2面4線を有しています。駅舎は下り（南西）側に設置されており、各ホームへは構内踏切を利用して連絡します。ホームの有効長は4両編成の列車に対応しています。

のりばの運用として特筆される点として、1番線が通常の方向とは逆の伊勢中川駅方面への発車にも対応していることが挙げられます。線路配置は、偶数番線（2番線、4番線）が主本線、奇数番線（1番線、3番線）が主に待避に使用される構造となっています。

ダイヤ上の特徴

明星駅は普通列車のみの停車駅であり、特急や急行といった優等列車は当駅を通過します。そのため、停車する普通列車は優等列車の通過待ちを行うことが多くあります。駅に隣接する明星車庫との関係から、当駅を始発または終点とする列車が一部設定されています。例えば、平日朝には鳥羽方面からの終着列車が、夜間には名張、伊勢中川、宇治山田、賢島といった各方面からの終着列車が設定されています。当駅始発としては、平日夕方の宇治山田行きや、早朝の鳥羽行き、大阪線名張駅まで直通する列車（車掌が乗務し1番線から発車）が運行されています。

過去には、2004年のワンマン運転導入以前、大阪線の名張駅・東青山駅から当駅まで直通する普通列車も運行されていました。また、通常ダイヤでは見られませんが、過去には伊勢中川駅での増結車両を当駅で解放するといった珍しい運用も見られました。

駅設備と営業

当駅は宇治山田駅が管理する有人駅ですが、自動改札機は設置されていません。交通系ICカードは、設置されている専用の簡易改札機にタッチすることで利用できます。かつては自動券売機で定期券や特急券、一部の企画乗車券を購入できましたが、現在はこれらの販売機能は終了しています。

利用状況

近年における当駅の1日あたりの乗降人員は、過去の調査と比較すると減少傾向にあり、直近の調査では1000人前後で推移しています。

駅周辺

駅周辺は伊勢市との境界に近く、伊勢市柏地区の一部からも当駅を利用する人がいます。周辺には、明和町立明星小学校、明星郵便局、水池土器製作遺跡、明星苑団地などがあります。

バス路線

当駅を起点として、明和町町民バスの明星循環（D系統）が運行されており、地域内の移動手段となっています。また、済生会明和病院への無料シャトルバスも利用できます。なお、かつて運行されていたイオンモール明和への無料シャトルバスは、2024年3月31日をもって廃止されました。

隣の駅

近畿日本鉄道山田線における、当駅の隣接駅は以下の通りです。

快速急行・急行：通過
■ 普通：斎宮駅 (M68) - 明星駅 (M69) - 明野駅 (M70)

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