明石市交通部

明石市交通部の概要

明石市交通部（あかししこうつうぶ）は、兵庫県明石市において市営バスを運行していた部署です。2012年3月16日に全ての運行が終了し、これにより61年間の歴史に幕を下ろしました。交通部の運行は、市民にとって重要な公共交通手段の一つであり、様々な路線とサービスを提供していました。

運行する路線

明石市交通部は主に明石駅と朝霧駅を結ぶ路線を運行していました。具体的には、明舞団地との間を行き来する路線が中心でした。また、独自の乗車カード「のり鯛カード」を発行し、他のバスカードも利用可能であった点は特徴的です。しかし、ICカードの使用は認められていませんでした。

路線の種類

明石市交通部は、複数の系統を運行しており、特に市民病院やがんセンターへのアクセスを提供する路線は多くの通院客に利用されていました。運行していた主な路線には、王子線や明高線、朝霧線などがあります。

• - 王子線: 市役所前から明石駅を経由し、市民病院などを結ぶ路線。日中は非常に多くの便が運行されていました。
• - 明高線: 明石駅から自動車試験場を経由し、一定の制限付きで運行されていました。
• - 朝霧線: 大蔵海岸へのアクセスを提供する重要な路線であり、明石駅との連絡が良好でした。

移譲と廃止

2010年3月、明石市の市議会は市営バス事業を2011年度末で廃止する方針を決定しました。その後、2012年に運行を終了し、神姫バスと山陽バスが路線を引き継ぎました。これにより、姫路市営バスに次ぐ県内での公共交通の撤退となりました。

車両と運行形態

市営バスは、最終的に青色の塗装が特徴で、1994年から導入されたものです。それ以前は赤色の塗装が用いられていました。車両は、ワンステップバスやツーステップバス、さらにはノンステップバスが導入され、多様な市民のニーズに応えていました。特に、ノンステップバスの導入はバリアフリーの観点から、重要な施策とされました。

車両の移籍

市営バスの運行が終了した後、一部の車両は山陽バスや神姫バスに移籍し、運用が継続されました。明石市バスの塗装が残された車両は、移籍先でも目にすることができます。加えて、2011年には東日本大震災の被災地支援として、ワンステップバスとツーステップバスが譲渡され、ミヤコーバスの路線で使用されました。

結論

明石市交通部の廃止は、多くの市民にとって馴染み深いサービスの終わりを意味しました。その運行は地域交通において重要な役割を果たしており、市営バスが存在した時代は市民の生活に深く結びついていました。今後は、民間バス会社への移行により、明石市の公共交通は新たな展開を迎えることとなりました。

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