明科町

長野県安曇野市の歴史ある町並：明科町

明科町は、長野県の中西部に位置する安曇野地域に属していました。安曇野市への合併以前は、東筑摩郡に所属し、犀川が流れる豊かな自然に囲まれた町でした。周囲は山々に囲まれ、長峰山などの自然豊かな景観も魅力の一つです。

町の成り立ちと変遷

明科町は、1955年（昭和30年）4月1日に、中川手村と東川手村が合併して誕生しました。その後、1956年（昭和31年）9月30日には北安曇郡七貴村を合併し、町域を拡大しました。しかし、1957年（昭和32年）3月31日には、中之郷と鵜山の一部が北安曇郡池田町に編入され、一方では北安曇郡陸郷村の一部を編入するなど、町域の調整が行われました。

2005年（平成17年）10月1日、明科町は、豊科町、穂高町、堀金村、三郷村と合併し、安曇野市の一部となりました。これにより、明科町としての歴史に幕を閉じました。

経済と産業

明科町の産業においては、農業や林業と共に水産業も重要な役割を担っていました。長野県水産試験場が町内に位置し、シナノユキマスや信州サーモンの開発・養殖が行われていました。これらのブランド魚は、地域の経済を支える重要な存在でした。

教育と文化

町内には、明科高等学校、明科中学校、明南小学校、明北小学校などがあり、教育機関が整備されていました。また、あやめまつりや龍門渕公園、あやめ公園など、地域住民の憩いの場となる施設も多く存在しました。長峰山や長峰荘といった観光資源も魅力的でした。かつては、明科フィッシングランドというレジャー施設もありましたが、1972年に閉館しています。

交通

交通網は、JR篠ノ井線明科駅を中心としていました。明科町営バスが運行され、地域住民の足として利用されてきました。道路網は、国道19号、国道403号といった主要道路に加え、長野自動車道が町の近くを通っていました。しかし、町内にインターチェンジは設置されておらず、最寄りの豊科インターチェンジ（現安曇野インターチェンジ）を利用する必要がありました。県道としては、長野県道51号大町明科線、長野県道85号穂高明科線などが整備されていました。

国際交流

明科町は、韓国の春川市と交流関係を築いていました。これは町全体をあげて行われた交流であり、国際的な友好関係を育む活動として重要な役割を果たしていました。

まとめ

明科町は、自然豊かな環境と歴史、そして水産業などの特色を持つ町でした。安曇野市への合併によって、町としての歴史は終わりましたが、その歴史や文化、そして人々の記憶は、安曇野市の一部として受け継がれています。 明科町出身の著名人には俳優の原田健二氏などがいます。

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