春山茂雄

春山茂雄

春山茂雄（はるやま しげお、1940年1月25日生まれ）は、著名な医師であり、特に『脳内革命』の著者として有名です。彼は東京大学で医学を学び、その後、医療分野において独自の視点からアプローチする医師として知られるようになりました。

出身と学問経歴

春山は京都府に生まれ、幼少期からその家庭は東洋医学を基礎としており、鍼灸や指圧といった技術を早いうちから身につけてきました。1966年に東京大学医学部を卒業し、1981年には総胆管末端筋の運動に関する研究により、東京大学から医学博士の学位を取得しました。この背景が、彼の医師としてのキャリアに大きな影響を与えました。

医療キャリアと業績

春山は、東京逓信病院や東京都教職員組合互助会三楽病院で外科科長として豊富な経験を積んだ後、1987年に神奈川県大和市に田園都市厚生病院を開設し、その院長となります。この病院では、西洋医学と東洋医学の融合を目指した治療と健康指導を提供しました。

彼の活動は、精神世界の影響力者である船井幸雄との出会いによっても変化します。船井は春山の考え方を評価し、1994年から1995年の間に「脳内モルヒネ」や「プラス発想健康法」といった春山の理論を広める活動を行いました。

出版とベストセラー

春山の名声が大きくなったのは、1995年に出版された『脳内革命 脳から出るホルモンが生き方を変える』によるもので、この書籍は410万部を超える売上を記録します。続編の『脳内革命2』を合わせると530万部に達し、文化的な現象を引き起こしました。出版のきっかけは、船井が直接出版社に企画を持ち込む形で進められたもので、この成功に船井のマーケティングスキルが大きく寄与したとされています。

朝日新聞も、春山の成功は船井の存在なくしては語れないと指摘しており、出版直後には彼の思想が医学的に裏付けられていることを称賛する広告が展開されました。

経済的な挑戦と訴訟

『脳内革命』の成功から得た資金をもとに、春山は1996年に東京新宿区に「ザ・マホロバクラブ」を開業しますが、こちらは高額な人間ドックとして営業されるも数年内に閉店に追い込まれてしまいました。また、1998年には東京国税局からの調査により、約6億5000万円の所得隠しが発覚し、経済的な危機に直面します。

春山は1997年、週刊文春に対して名誉毀損を理由に9億1960万円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。この訴訟では、多くの記述が名誉毀損に該当すると判断され、文芸春秋に660万円の支払いと謝罪広告を命じる判決が下りました。和解条件としては、同誌に健康増進施設の広告を掲載することが設定されました。

破産とその後

2006年末、春山は個人として約18億円、関連法人として約81億円の負債を抱え破産に至ります。田園都市厚生病院も閉院し、その後、医療法人社団緑野会として再編されました。その後、春山自身は新たにクリニックを開設することで再起を図ります。

現在、彼は日本医師会認定の産業医や健康測定医としても活動し、地域における医療サービスの提供を続けています。

著書一覧

春山茂雄は多くの著書を持っています。主な著作には以下のようなものが含まれます：

• - 『脳内革命　脳から出るホルモンが生き方を変える』
• - 『脳内革命2　この実践方法が脳と体を生き生きさせる』
• - 『春山茂雄の意識革命』
• - 『ダイエット革命』
• - 『健幸革命』

彼の著書は、いずれも独自の医療観と健康観を反映した内容で、多くの読者に影響を与えています。彼の理論や考え方は、今もなお多くの人に支持されています。

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