春日庄次郎

春日庄次郎の生涯

春日庄次郎（1903年3月25日 - 1976年4月9日）は、日本の著名な社会運動家であり、戦後の日本共産党内での論争でも知られています。大阪を故郷とし、彼は早くから労働運動に関わるようになりました。立命館中学を中退後、印刷工としての道を進む中で、1923年には関東印刷労働組合を結成し、労働者の権利向上に尽力しました。1937年にも彼は社会運動に対する熱意を持ち続け、ある事件をきっかけに日本共産党に入党。

1924年にはモスクワの東方勤労者共産大学に留学し、1927年には正式に日本共産党に所属することとなりました。しかし、1928年には三・一五事件により逮捕され、懲役10年の刑を受けることになります。彼は1937年に満期釈放されるも、結婚し、新たな社会運動の形を模索し始めました。

その後、春日は同年12月に「日本共産主義者団」を結成し、弾圧を受けた党の再建を目指しましたが、再び1938年に一斉検挙され無期懲役となります。戦後に出獄するも、再び日本共産党の中央委員として活動することになります。しかし、この時期に彼が抱いていた「構造改革・社会主義革命」の思想は、党内の主流派との対立を引き起こします。特に1957年の第7回大会では宮本顕治との論争が生じ、「反帝・反独占の民主主義革命」論との間で激しい論争を巻き起こしました。

1961年に第8回大会を控え、春日は綱領草案に強く反対し、ついに離党声明を出すことになります。この一連の行動は当時の党内の情勢を動かす重要な出来事であり、彼は山田六左衛門らと共に除名されます。除名後も春日は活動を続け、1962年には「統一社会主義同盟」を結成し、彼の思想を広めるための動きを続けました。

春日の生涯は、社会運動に燃え、理想を追求した反面、党内での争いに巻き込まれた波乱に満ちたものでした。彼は1976年4月9日に腹部大動脈瘤により亡くなるまで、多くの意見や著作を残しました。特に1961年には『社会主義への日本の道: 日本共産党綱領草案への意見書』を発表し、理論的な架け橋を構築しようとしました。また、1986年には『草の実: いとしき子らよお母ちゃんよ 一革命家の手記』を出版し、自己の経験と思想をまとめています。

彼の活動は、当時の日本における共産主義のあり方だけでなく、広く社会運動にも影響を与え続けました。春日庄次郎の名は、今もなお社会運動や政治理論を考える上で重要な存在として、語り継がれています。

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