春月 (駆逐艦)

駆逐艦春月（はるつき）の概要

概要

春月（はるつき）は、秋月型駆逐艦の第9号艦で、日本海軍に所属していました。「春の月」を意味する艦名の由来は、片桐大自の研究によるものです。艦は佐世保海軍工廠で1943年に起工された後、1944年12月28日に竣工し、第十一水雷戦隊に編入されました。さらに1945年1月には第一護衛艦隊の第百三戦隊の旗艦として、黄海や朝鮮方面で護衛任務を遂行しました。終戦後は復員輸送艦として活動を続け、1947年にソビエト連邦に引き渡されました。

艦歴

日本海軍時代

春月は、1941年度のマル急計画によって建造が開始されました。工事は三菱長崎造船所で行う予定でしたが、線表改訂に伴い佐世保海軍工廠で施工されることとなりました。1944年8月に進水し、その後すぐに竣工。この艦は戦隊旗艦としての能力を発揮するため、艦橋の拡張工事が実施されましたが、他艦と比較して機銃台設置は行われませんでした。

春月は1945年1月20日に第百三戦隊に編入され、黄海での護衛任務に従事します。そこで、艦は対潜掃討や海上交通の保護を行いながら、連合軍による攻撃から艦隊を守りました。作戦の中で、航空機による攻撃が激化し、春月は多くの任務を遂行しましたが、終戦を迎えます。1945年8月15日に戦争が終了し、その後は復員輸送艦として使用されることとなります。

ソ連海軍時代

春月は1947年8月25日にナホトカに到着後、ソ連に賠償艦として引き渡されました。艦はソ連海軍に登録され、まずは「ポスペシュニー」と名付けられました。後には「ヴネザープヌイ」と改名されました。この際、艦は武装解除され良好な状態で保管されました。1949年には修復工事が開始され、艦名も「オスコール」に改められ、各種訓練に利用されました。

1950年代に入ると、オスコールは多くの改修工事に見舞われましたが、旧式化が進行しました。1955年までに様々な艦種へと変更され、最終的には1970年代に解体されることとなりました。

歴代艦長

春月の艦長には古浜智中佐が就任していました。艦はその運用を通じて、戦時における日本海軍の重要な役割を果たしたことがその歴史に影響を与えました。特に対潜作戦における貢献は評価されるべきです。

参考文献

春月の歴史を知るためには、多くの著書や史料が役立ちます。これには、防衛庁関係の資料や各種専門書が含まれ、詳細な艦の動向や作戦状況を理解する手助けとなります。これらの資料は、艦艇の運用や戦果などを分析する上での貴重な情報源です。

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