春風亭小柳枝

春風亭小柳枝について

春風亭小柳枝（しゅんぷうてい こりゅうし）は、歴史ある落語家の名跡であり、現在は空き名跡となっています。この名跡には、葛藤や奇抜なエピソードを持つ落語家たちが名を残してきました。

歴代春風亭小柳枝

• - 初代春風亭小柳枝: 後に初代春風亭華柳に。
• - 二代目春風亭小柳枝: 後に八代目朝寝坊むらくに。
• - 三代目春風亭小柳枝: 後に六代目春風亭柳枝に。
• - 四代目春風亭小柳枝: 後に六代目春風亭柳橋に。
• - 五代目春風亭小柳枝: 後に三代目桂三木助に。
• - 六代目春風亭小柳枝: 後に八代目三笑亭可楽に。
• - 七代目春風亭小柳枝: 当該項目で記述。
• - 八代目春風亭小柳枝: 後に春風亭扇昇に。
• - 九代目春風亭小柳枝: 本項で詳述。

八代目春風亭小柳枝・春風亭扇昇の生涯

八代目春風亭小柳枝（春風亭扇昇）は、1927年2月27日に生まれ、本名は西川長で、2002年3月5日に逝去しました。彼は落語家として活動する一方、僧侶としても知られています。入門は1952年、六代目春風亭柳橋のもとで春風亭柳若と名乗り、1955年には二ツ目に昇進し春風亭とん橋に改名。1963年10月に八代目春風亭小柳枝を襲名し真打に昇進しました。

その後、五代目春風亭柳昇の門下に転じ、1977年に春風亭扇昇に改名しますが、間もなく廃業し、僧侶としての道を選びました。彼は多くの奇行で知られ、落語界では「奇人変人」として語り継がれています。彼のエピソードには、トラックにはねられた後、運転手に殴りかかるというユーモラスな事件や、霊柩車の窓から手を振るなどの大胆な行動が含まれます。

九代目春風亭小柳枝の経歴

九代目春風亭小柳枝は、1936年1月18日生まれです。入門は1965年、四代目春風亭柳好の門下で「春風亭笑好」と名乗ります。1968年には二ツ目に昇進し、1976年に五代目春風亭柳昇門下に移籍して「鶏昇」と改名。1978年には九代目春風亭小柳枝へ襲名し真打昇進を果たしました。彼は数々の受賞歴を持ち、特に文化庁芸術祭賞では1991年と2013年に受賞しました。

エピソードと人物像

九代目は、団地上階の住人に勘違いされ包丁で襲われたという事件を経験しましたが、慎重に犯人を取り押さえ、警察に引き渡したこともあります。これは彼にとって記憶に残る出来事となりました。また、彼はバンド・アロハマンダラーズのサブリーダーとしても活動しており、芸人だけでなく多才な一面も見せていました。

まとめ

春風亭小柳枝の名跡は単なる落語家集団の一部ではなく、個性豊かな芸人たちの血脈で成り立ってきました。それぞれのエピソードが伝えられ、今なお多くの人々に親しまれています。落語界の歴史の中で、この名跡がどのように位置づけられるかは、今後の研究や伝承に期待したいところです。

もう一度検索