昭和享年

昭和享年

『昭和享年』は、1989年12月16日にBAIDISからリリースされた戸川純の芸能生活十周年を記念したカバーアルバムです。このアルバムは、日本の名曲を新たな視点から再解釈した作品であり、戸川純自身の力強いボーカルが特徴的です。

コンセプトと制作

このアルバムは、昭和の名曲を追悼する意味も込めて、音楽家である上野耕路と平沢進が手掛けた作品として位置づけられています。彼らはそれぞれのトラックを担当し、懐かしさと新しさを融合させた音楽を提供しました。

• - 上野耕路が手掛けたトラック:

- 1. 星の流れに
- 2. 東京の花売娘
- 3. アカシアの雨がやむとき

• - 平沢進が担当したトラック:

- 4. バージンブルース
- 5. リボンの騎士
- 6. 夜が明けて

すべての曲は戸川のボーカルによるもので、原曲とは異なる歌詞の構成や変更が加えられています。アルバムは、既存の名曲に新たな命を吹き込むことで聴く人に強い印象を与えています。

収録曲詳細

• - 星の流れに

作詞：清水みのる ／ 作曲：利根一郎
原曲は菊池章子が歌ったもので、戸川の力強い歌声が心に響きます。

• - 東京の花売娘

作詞：佐々詩生 ／ 作曲：上原げんと
岡晴夫の名曲を、戸川が独自の視点で再構築。

• - アカシアの雨がやむとき

作詞：水木かおる ／ 作曲：藤原秀行
西田佐知子のオリジナルとは異なるアプローチで、感情豊かに歌い上げています。

• - バージンブルース

作詞：能吉利人 ／ 作曲：桜井順
オリジナル曲とは歌詞が異なり、また新しい情感が加わった仕上がり。

• - リボンの騎士

作詞：能加平 ／ 作曲：冨田勲
オリジナルの長いイントロはカットされ、余計な情報を省いたストレートな表現に。

• - 夜が明けて

作詞：なかにし礼 ／ 作曲：筒美京平
坂本スミ子の歌唱とは異なる魅力を引き出しています。

ボーナストラック

アルバムにはボーナストラックも含まれており、シングルバージョンの「バージンブルース」や、戸川自身が歌詞を書いた「吹けば飛ぶよな男だが」等も追加されています。これにより、アルバム全体にさらなる深みを与えています。

結論

『昭和享年』は、単なるカバーアルバムにとどまらず、日本の音楽文化への賛歌とも言える作品です。世代を超えた名曲たちが戸川純の声を通じて再生され、多くの音楽ファンの心に響き続けることでしょう。

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