是方博邦

是方博邦：日本のフュージョンシーンを彩るベテランギタリスト

是方博邦（これかた ひろくに）は、1955年3月3日大阪府生まれ、兵庫県神戸市育ちのギタリスト。愛称はコレちゃん。数々の著名ミュージシャンとの共演やソロ活動、そして後進の育成など、日本の音楽シーンに多大な貢献を果たしてきた人物です。

華麗なるキャリアの軌跡

1975年、大村憲司や村上秀一らとバンド「カミーノ」を結成し、プロとしてのキャリアをスタートさせます。その後、中学時代の先輩である桑名正博のバックバンド「ティアドロップス」に参加。「セクシャルバイオレットNo.1」の大ヒットにより、一躍その名を全国に知らしめました。

ティアドロップス解散後は、高中正義、松岡直也といったフュージョン界の巨匠たちのグループに参加。その経験は、彼自身の音楽性に大きな影響を与え、1983年には初のソロアルバム『KOBE KOREKATA』を発表。ギター中心のインストゥルメンタル作品は高く評価され、フュージョンシーンでの活躍の場を広げていきました。

1980年代後半には、T-SQUAREの安藤まさひろ、カシオペアの野呂一生らと「オットットリオ」を結成。ギターセッショングループとして、高い人気を獲得しました。

1990年代からはテレビ番組への出演も開始。『いかすバンド天国』の審査員や『タモリの音楽は世界だ!』のホストバンドマスターを務めるなど、音楽活動の幅を広げます。また、鳴瀬喜博、難波弘之、東原力哉らとのバンド「野獣王国」を結成し、精力的なライブ活動を行っています。現在も、野獣王国、コレノス（元T-SQUAREの則竹裕之、須藤満らと結成）、そしてソロ活動と、多様なプロジェクトを展開しています。

2005年には、元PEARLのSHO-TAこと田村直美とユニット「tamKore」を結成。近年は、娘であるシンガーソングライターの是方貴美子のサポートも務めており、家族ぐるみの音楽活動も展開しています。2013年には、ソロデビュー30周年を記念したアルバム『LIVE OF LIFE』を発表。石井一孝、ACE（聖飢魔II）、杉山清貴、田村直美といった豪華なゲストボーカリストを迎え、大ヒットを記録しました。

多彩な活動と音楽性

是方博邦の音楽性は、フュージョンを基調としながらも、ロック、ポップスなど、様々な要素を取り入れています。洗練されたテクニックと、情感豊かな演奏は、多くのファンを魅了しています。彼のギターは、単なる伴奏にとどまらず、楽曲の中核を担う存在感を放ちます。

ソロ活動に加え、多くのアーティストとのセッションやサポート活動にも積極的に参加し、その幅広い音楽性と高い演奏力は、共演者からも高く評価されています。後進の育成にも力を入れており、自身の音楽教室を開設するなど、音楽界への貢献は多岐に渡ります。

ディスコグラフィーと著書

数多くのソロアルバムに加え、様々なグループやユニットでのアルバム制作、そして数々のアーティストへの参加と、彼の活動は膨大です。代表的なソロアルバムとして『KOBE KOREKATA』、『MELODY CITY』、『LIVE OF LIFE』などが挙げられます。また、『はじめてのロック・ギター』、『是方博邦のギターセミナー』といった著書も出版しており、ギタリストとしての経験と知識を惜しみなく共有しています。

是方博邦は、日本の音楽シーンにおいて、その卓越したギターテクニックと豊かな音楽性で、長年にわたり活躍を続けるベテランギタリストです。今後も彼の音楽活動から目が離せません。

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