晋原郡

晋原郡（しんげん-ぐん）は、中国にかつて存在した郡であり、東晋から南北朝時代にかけて、現在の四川省成都市西部と雅安市北部にまたがる地域に設置されていました。

概要

晋原郡の前身は、五胡十六国時代の政権の一つである成漢の李雄の時代に、漢嘉郡と蜀郡を分割して立てられた漢原郡でした。347年（東晋の永和3年）に東晋が成漢を滅ぼした際、漢原郡は改称され、晋原郡となりました。晋原郡は益州に属し、郡治は江原県に置かれました。

南朝における晋原郡

南朝宋の時代には、晋原郡は江原、臨邛、晋楽、徙陽、漢嘉の5県を管轄していました。これらの県は、晋原郡の行政的な範囲を示しています。

南朝斉の時代になると、晋原郡は晋康郡と改称されました。晋康郡もまた、江原、臨邛、徙陽、晋楽、漢嘉の5県を管轄していました。この改称は、当時の政治的な状況や行政区分の変化を反映していると考えられます。

江原郡への変遷と廃止

その後、晋康郡はさらに江原郡へと改められました。しかし、北周の時代になると、江原郡は廃止され、晋原郡として存在した時代は終わりを迎えました。

晋原郡は、その短い歴史の中で、漢原郡から晋原郡、晋康郡、そして江原郡へと名前を変え、最終的には廃止されるという変遷を辿りました。この地域における行政区分の変化は、当時の政治情勢や社会の変化と密接に関連しています。

晋原郡の歴史を理解することは、中国の地方行政制度の変遷や、四川省西部の歴史を深く知る上で重要な要素となります。

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