智積寺 (鳥取県琴浦町)

智積寺について

智積寺（ちしゃくじ）は、鳥取県東伯郡琴浦町竹内に所在する天台宗の寺院です。この寺院は1530年に再興され、長い歴史の中で重要な役割を果たしてきました。

創建の背景

智積寺の起源は、享禄3年（1530年）に遡りますが、それ以前は金石寺（こんじゃくじ）という名で知られ、船上山の山頂近くに存在していました。この金石寺の本堂は、歴史的には後醍醐天皇が船上山合戦の際に立て籠もった場所として知られています。承和6年（839年）に製作された梵鐘は、伯耆国金石寺の銘を持ち、現在も福岡県福岡市早良区の西光寺にて国宝として保存されています。

南北朝時代には、争乱によって寺院は衰退し、その後1530年に智積寺として再建されましたが、戦国時代の影響や太閤検地により再び衰退しました。文禄年間には船上山の寺院が解散し、その際に唯一残った寺坊が竹内に下り、今の智積寺となったのです。

梵鐘について

智積寺には貞和3年（1347年）の銘がある梵鐘があり、鳥取県の指定文化財に認定されています。この梵鐘は、備前国福岡庄（現在の岡山県瀬戸内市長船町福岡）にあった西祖禅寺から寄贈されたものであり、その記述から寄贈元が判明しています。しかし、西祖禅寺は後に廃寺となり、現存していないため、具体的な寄贈の経緯は今でも不明だと言われています。

アクセス方法

智積寺へは、琴浦町営バスの船上山線を利用し、「竹ノ内」で下車すると、徒歩5分で到着します。自然豊かな環境に位置するこの寺院は、訪れる人々にとって心安らぐ場所が広がっています。

まとめ

智積寺はその悠久の歴史と文化的な価値を持ち、訪れることで過去の出来事に思いを馳せることのできる場所です。地域に根ざしたこの寺院は、今もなお多くの人々に親しまれており、訪問する価値があります。天台宗の一部としての役割も果たしているため、宗教的な意義も大きいです。歴史的な遺産を大切にしながら、智積寺は未来へとその存在を続けています。

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